2022SSの立ち上がりとお姫様と私
はじめに
こんばんは!
今年はこの寒い時期から春物の立ち上がりをチェックしています…!
まるでアパレル関係者のよう。
春に着るアウターを新調したいと思い、色々探しています。
今回なぜかファンタジックなストーリー仕立てになっております…。
店員さんからの誘い
一月中旬、私は某ショップで待ち合わせをしていた。
相手はそこの店員さんだ。
秋ごろ連絡先を交換した。
LINEでセールのお誘いを受け、最初は断っていたが
「もう春物も出てますよ♪」
と新たなお誘いを受けてしまった。
良い人間でありヒマな人間でもあるので、試しにお邪魔することにした。
その店はいつも混雑していたが、セールも落ち着いたお昼の時間帯。
珍しく空いていた。
私はもちろんその店員さんを覚えているが、向こうはどうなんだろう?
不安を抱えながら、仲良くなるきっかけとなったバッグを身につけて名を告げた。
「お元気でしたかー?」
と聞かれて、
屈託のない笑顔で
「元気でしたよー!」
と言えるくらいだいぶ大人になっている私は、他愛のない会話を経て色々な服を試着することになった。
まるでお姫様
店員さんがせかせかと店の中から奥から私に似合う服を集める。
試着室に七着くらい用意してくれた服を見て、単純に嬉しかった。
お姫様になった気分だ。
どれも素敵な服だし、私の好みを分かっているようだった。
さあどれにいたしましょう!
少しの圧を感じつつ、一つのパンツに目が留まった。
黒いニットパンツだ。
「このパンツ試着してみたいです」
そう告げると、トップスは同じ AKIRANAKA の春物を薦められる。
色こそ黒だが流行りのシースルーでだいぶフェミニンなアイテムだ。
トップスはともかく、こういうパンツは持ってないし、これだけでおしゃれになれる感じで胸が高鳴った。
156センチの私でも引きずらない丈も嬉しい。
今のワードローブにこのアイテムがあれば素敵コーディネートができそう!!
しかし足に沿うシルエットだからかポリエステル100%のせいか、少し暑さを感じた。
そして春に黒いパンツ。
去年どうしても重い気がして結局着なくなったアイテムの一つだ。
気になる春コートも着てみる。
店員さんイチオシのDessin de Mode。
ウエストマークでかわいく。
素敵。素敵だよ。
コーディネートもバッチリ。
バッチリなんだけど…。
これを買えたら嬉しい!
だけど多分かわいくてちょっと恥ずかしい。
だから着なくなっちゃうだろう。
パーティーとかなら良いんだけどな。
私は本当のお姫様じゃないので残念ながらパーティーの予定がない。
幼稚園の時、なりたいものに『お姫様になりたい』と書いていたたくさんの友だちを見て、1ミリも共感できなかった。
女性はリクルートスーツではスカートを履くのがマナーというのを読んでもパンツをはいた。
喪服もパンツタイプを買い直してしまった。
結婚式はさすがに新郎のスーツにはまったく惹かれなかったので、ドレスを着たけれど。って何の話だ。
とにかく、かわいさが強いと落ち着かない。
敵が現れたら逃げられる動きやすさも必要。
お姫様を守る側だ。
(守ってないやん逃げられる言うてるやん)
重要なのは逃げやすさ
かわいいトレンチコートの他に、ネットで見て気になっていたステンカラーコートも試してみた。
生地が玉蟲色っぽく、ボタンをとめる部分(フロントライン?)にレザーがあしらわれていてかっこいい。
こちらの方がマニッシュ感がある。
心の奥に住んでいる黄色い塊が喜んでいるのを感じる。
ただ、似合うか?といわれるとさっきの方が似合っていた気がする。
丈も長めで動きづらいかもしれない。
逃げることが仕事なので致命的だ。
パンツ選びも要
次に気になるパンツを試着。
カーキとブラウンの中間のような色合いが良い。
形はテーパードでどんな服にも合わせやすそう。
お値段だけあって形もきれい。
それなのにウエストはゴム。
今は着る人のことを考えた着やすい服が多くて嬉しい。
もう一つ気になるパンツがあった。
鬼門である黒パンツ。
さらに形がモード100%!
これを着こなすのは至難の業。
身体があったまってきたので今なら挑戦できる。
(↓リンクはカーキ色)
この服は素敵です。しかし私には着こなせない。
似合わないものは全て自分チョイス。
店員さんの技を見せつけられたのであった。
全ての試着を終えて頭がぐちゃぐちゃになった。
一時間は経過していた。
本当に必要なのか?
欲しいのか?
それは今日判断してはいけない。
熟成期間が必要だ。
ゆっくりたくさん試着ができてとても有り難かった旨を告げ、店を後にした。
かわいいものも好き
一月下旬、私は新宿にいた。
今持っている白いニットに変わるアイテムで目ぼしいものを発見した。
春物だけど今から全然着れる。
魅力的だ。
そこの店に直行する前に反対周りでそのフロアをゆっくり歩き呼吸を整える。
その店はこの冬コートを買った所だ。
そのコートを着ていますよ的な顔をしながら入店。
お目当ての服にたどり着く。
いいねいいね。
中に着るシースルーのカットソーも見てみる。
これは少しかわい過ぎる気もする。
お目当てのものは厚手で暖かかった。
そしてフォルムがかわいい。
結局かわいいのも好きみたいだ。
迷いついでにデニムも二本試着させてもらう。
何の気なしに試着したものがとても気に入るという事があるが、今回はその奇跡は起こらなかった。
城内で逃げ回ってるやつに奇跡は起こらない。
(まだ設定生きてた)
とにかくお目当てのものはとても良かったので購入することにした。
中に着たカットソーはやめておいた。
というか、予算オーバーだ。
中はTシャツでもいいし、シースルーのカットソーは流行り物。
探せば安いのが見つかりそうだ。
(この後に行ったH&Mでシースルーではないが少しハイネックの半袖カットソーを見つけた。
600円だった。
ある意味迷ったが購入した。
ニットの下は長袖だと暑過ぎるので半袖で良かった。
この買い物の仕方はファッションの王に怒られるやつ。
城から追い出されるかもしれない。)
長い長い長い
次は目ぼしい春コートがある店へ偵察に向かった。
偵察とは『敵の様子・動きを観察し、その情報をとること』だそうだ。
今回の設定にピッタリの言葉だ。
大抵のブランドは服を素敵に見せるため背の高いモデルに服を着せた状態でネットにアップしている。
私との身長差はおそらく15センチ以上はあるだろう。
その目ぼしい春コートは数値から見ても長い。
着丈が117センチだ。
しかし諦めずに敵地に赴き、試着する。
ネットで見た時、ベージュにもカーキにも見える謎色だった。
少し玉蟲味がある。
流行っているのだろうか。
色はカーキ寄りで好みだったし、スタンドカラーで、ポケットが変わってて本当にいい。
丈以外は。
人生で着たコートの中で一番長い。
何度も何度も階段で踏んづけることが目に見える。
お姫様のように裾をつまんで階段を上らなければならない。
ダメだ。
私はお姫様になりたくないんだから。
試着したまま、執拗に裾を見る。
短くなれ…短くなれ…短くなれ…。
これから他にも春コートが出てくることを祈り続けるしかない。
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