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※開催レポート@【Zoomオンラインセミナー】~やさしくふれると世界は変わる~セルフタッチング講座

※本投稿はオンラインサロン<ChildcareHOUSE>内の掲載記事です。

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自分を愛することは、世界を愛すること

先日チャイルドケア共育協会と、日本アロマコーディネーター共催でタッチケアの第一人者であるNPO法人タッチケア支援センターの理事の中川れい子先生をお招きして「こころにやさしいセルフタッチング講座」を開催しました。

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短い時間でしたが、基本的なタッチングの目的、有効性、可能性まで深いお話をお聞きしました。参加された方は、オンライン上で先生に誘導いただき、体感できたことは大きな成果になったと思います。

私自身はセラピストとして、あるいは様々な相談を受ける活動をしているので、日頃から「ヒーリング」に対して意識的に取り入れ、自分を癒していると思っていましたが、実際に行ったセルフタッチングの後は、全身が温まり、呼吸が深くなり、固くなっていた気持ちに気づきました。日々のストレスの蓄積は、思っている以上に抱えていたことに気づきました。 

コロナ生活の今、老若男女がストレスを抱えています。日々蓄積しているストレスをどのように軽減し、そして向き合うべきかをと考えたときに、今回のイベントでの「セルフタッチング」の学びは、まさに闇に一筋の光になると感じました。今日は、先日のイベントのお話から少しピックアップし、私の個人的な感想を含めてお伝えします。


こころにやさしいタッチケアとは

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中川れい子先生は、今やタッチケアをけん引されるおひとりです。先生のお考えになるこころにやさしいタッチケアの基本は、「ただ、ふれる。さする。今・ここに、共に在る。寄り添い」と掲げています。実にシンプルです。そして手法も「あたたかくて、やわらかくて、つつむように、ささえるように」のみで細かな方法は語られません。そしてこれらの言葉は、すべてひらがなで当日の講座のレジメには表記されていました。ここからも老若男女問わない方法でタッチケアはできるものとして受け止めました。

今や「タッチ」といえど、様々な技術や手法があります。深い知識と複雑な手法、鍛錬しなければ習得できないものも多くあります。それらはもちろんすべて有効なスタイルだと思います。しかし、そこにいくまでもなくタッチケアの基本は、心を持つものすべてに存在している「思い」を届ける方法であると思っています。

チャイルドケアでは、タッチケアの基本に「温める」「愛でる」「ゆるめる」という3つの方法を提案しています。どれも漠然としています。「温める」は、心と体を温めるための工夫をすることでしたね。触れる方法だけにとらわれず、温かい食事を出すことや衣食住に気を配ることも含めて「温める」ことを意識することと提案しています。温められるということは、同時に守られている、守っているという心につながるものだからです。

「愛でる」は、言葉の通りですが、日常的に「愛でる」という言葉はあまり使わなくなりました。それでも辞書を引けば「愛でる」という意味はたくさん出てきます。辞書を引かなくてもその文字にある言葉を読み、あるいはそれを口にするだけで、甘酸っぱい温かい気持ちが心から湧いてくるのではないでしょうか。「愛しい」「可愛らしい」「優しい」「大切にしたい」「守りたい」そんな思いが湧いてくる言葉です。胸に抱いたその思いを手に移し、触れるだけで、それは相手に伝わるからです。チャイルドケアの基本手技は、これに尽きるでしょう。

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そして、「ゆるむ」。こちらは手で触れて緊張した筋肉を緩ませるということが最初の目的ではありません。チャイルドケアの「ゆるむ」は、笑顔です。ともに笑顔のある状況をつくれば、自然に心も体もゆるむのです。だから笑顔なくしてケアなどはできません。ときにはユーモアも大切なケアになると思います。

上記の内容は復習になりますが、チャイルドケアのタッチケアでは大切な3つの約束ですね。しかし、とても漠然としているので、方法を求める方にはもどかしさもあると思います。今までも多く方法を尋ねられてきましたが、方法を伝えても、大切な3つの約束がわからなければ、一時的な満足は得られても本質を知ることができません。

中川れい子先生ご自身は、様々な知識を学び、多様な手法を習得し、研究もされています。セラピストの育成や他業種の専門家への指導もされていて、決して「シンプル」とは言い難いキャリアをもっていらっしゃいます。だからこそ、そのシンプルな方法の大切さを理解し、伝え続けていらっしゃることにチャイルドケアとしても深く共感することでした。でも「シンプル」を本当に理解することは、実はとても難しいことだと私は思っています。
「シンプル」は、技術を習得し、経験を重ねて心を磨き、さらに熟練させて無駄なものを省いていくことでもあるので、「カンタン」「便利」「誰でも」という手軽な文言とは異なることを理解しなければならないと思います。だからこそ、手法こそかんたんではあるけれど、日々に取り入れ、経験を重ね、習慣化していくと、ある時に「手」が目覚めていくのだと思います。


こころにやさしいタッチケアの有効性

中川れい子先生のこころにやさしいタッチケアの有効性は4つの柱となってまとめられています。一つ目は、「安心・安全」として環境とかかわり。ストレスや、不安、不眠・痛みの緩和など。二つ目は、「リラクセーション」。自律神経系に働きかけ、血行・循環・消化促進・呼吸・心拍数の安定など。三つ目は、「つながり」社会的交流、コミュニティ。孤独の軽減、共に在る、信頼関係など。四つ目は、「SOMATICS」身体感覚の気づき。自己尊重感、自発的治癒力などです。ただ触れるということで、心身に対して幅広い有効性を得られるのです。

触れるということで、触れる対象に対して意識が行きがちですが、触れる行為を通して得られることは、双方に、社会に、自然に、環境に、世界につながるということです。まさにチャイルドケアと同じ思いです。シンプルな行為ですが、意識して、丁寧に行うことで、すべての命に通じ合うことができるようになるのがタッチケアの魅力だと思います。

セルフタッチングは自分を感じること

中川れい子先生の「セルフタッチング」では、自分自身を感じ、気づき、慈しむことがタッチケアの第一歩と言っています。また、このようにセルフタッチングすることは、大切なことなのにどうして忘れられてしまうのでしょう、と投げかけられ、それは私たちの意識(目線)は、外側に向かっているため外側が安全と感じられないためだとお話されました。

確かに私たちの感覚は視覚が87%を占めているといいます。常に目で見て、確認し、判断していていることが多く、その他の五感を忘れて視覚に頼りがちです。自分に触れるという行為は、手を使い物理的に自分の体に触れることではなく、手で目のように見つめ、感じ、気づき、思うことでもあるのです。

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私たちの目は、一生懸命に目をこらしても、自分を見ることはできません。鏡を通して見ることはできても、自分の肉眼で自分を見ることはできないのです。だから視覚だけを頼っていては、自分を知ることはなかなかできません。少し前に「マインドフルネス」という言葉と共に、自分をみつめるという行為が注目されました。マインドフルネスとは、かんたんに言えば「今、この瞬間を大切にする生き方」です。

過去や未来への意識をいったん取り去って、ありのままの「今」に意識を向けて受け入れることです。もっと簡単に言えば、自分を静かに見つめ、ありのままの自分を感じてみることかもしれません。私たちは、頭では自分のことだから、わかっている、知っていると思っているのです。でも意外に見落としていることは多くあります。

イベントで行ったセルフタッチングの実践は、ゆったりとした音楽とともに、中川れい子先生の誘導によって行われました。その流れは、軽く目を閉じ、呼吸を整えるところから始まります。そして静かに、ゆっくりと自分に意識を向けて、呼吸を整え、胸を中心に、手の指先から優しく、ていねいに触れていき、腕、胸、おなか、足元を触れ、またゆっくりと胸のあたりまで戻ってくる。

頭を使っていた意識が、自然に胸(ハート)で感じられるようなそんな感覚になりながら、次は頭、顔、首など上半身に触れていく。ゆっくりと呼吸を感じながら、自分を愛でていく感じは、何とも不思議な感覚になりました。自分であって自分ではないような、周りと一体化して、どこまで自分でどこから自分ではないのかという境界線さえあいまいになり、そうしている間に今度は自分に集中していくエネルギーを感じ、さらに自分の存在がクリアになっていく感じになりました。

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閉じていた目を開くと、視界が明るく開け、気持ちがスッキリとしていました。体も温かくなり、汗ばむほどに。普段意識して体をほぐしているつもりでしたが、凝り固まっていたこころと体と思考に気づかされました。

自分を慈しむことは、すべての命につながること

日本人は頑張り屋さんが多いです。優しさや生真面目さで自己を犠牲にしてまで行動してしまう傾向があります。辛くても我慢したり、できないことは努力すれば何とかなると思いがちです。もちろんそれが良い部分もありますが、自分を慈しむ心を忘れてしまうところも多いのです。

自分を癒す、慈しむ、優しくする、愛することは、自分を甘やかしてしまうと思うのでしょう。自分を癒す、慈しむ、優しくする、愛することは、自分を正しく知るということです。今の自分の心や体を知ること、状況を把握すること、流れをつかむこと、全体を理解して行動することにつながるからです。前述にあったように自分を知ることは他者を知ることであり、社会、自然、環境、世界を知ることにつながるのです。

チャイルドケアは、すべての命の調和。まさに自分を知ることは、地球を母とするチャイルドを知ることなんですね。コロナ生活が長期化し、不安もピークになっています。あいまいな情報に振り回されながらも、それでも情報を外に求めがちです。でもだからこそ、セルフタッチングをして、自分の内側を見つめ、自分への愛を取り戻し、自分を信頼することで、不安を抱いた外側の世界に愛を向けて考えることが大切だと思います。信頼を向けた自分と世界はきっと変わっていくことでしょう。

中川れい子先生はチャイルドケアのメンターとして今後もご協力いただきながらご教示いただく予定です。共感する思いや考えをまた皆さんにお伝えできることが楽しみです。

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