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市原真「どこからが病気なの?」読了

ヤンデル先生こと市原真先生の「どこからが病気なの?」読み終わりました。新たな感染症と人類が戦っている今、興味深い一冊でした。

簡単に言うと「病気」と「平気」の違いについて、わかりやすく解説してくださっている本です。何かしらの症状が出ているのに病名がつかないこともあるし、何の症状もないのに病気が始まっていることもある。そんな中で「病気」と「平気」とは何が違うのか、というお話です。

ヤンデル先生を知ったのがいつのことなのか、正直もう覚えていません。恐らく、Twitterでたらればさんを知って、そこからヤンデル先生に行きついたように思います。

ヤンデル先生のTwitterはこちら↓

たらればさんはこちら↓

本の中にもちょっと出てきますが、ヤンデル先生はTwitterで難しい医学の話はあまりされません。多くは親父ギャグか、読んだ本の感想などです。それがとても親しみやすく、そんな中、時々SNSの使い方の話や、医療の話をされると

「ヤンデル先生の話なら聞いてみたい」

と思えるのです。

だからこちらの本を読んでみようと思いました。これはとてもキレイにヤンデル先生のてのひらの上で踊っていることになるんだと思います。光栄です。

個人的に一番「そうだったのか!」と思ったのは、お医者さんがよく言う「様子を見てください」という言葉の意味の話でした。

前に咳が止まらなくなった時、耳鼻咽喉科のお医者さんに「逆流性食道炎だと思いますので、胃のお薬出しますね。それで様子見てください。よくなったらそうです」と言われたことがあありました。「どういうこっちゃ」と思っておりましたが、何故あの時あの先生がそういう言い方をしたのかがよくわかりました。そして実際、胃の薬を飲んだらよくなったのでした。

そういう、お医者さんに言われて「どういうこっちゃ」と思っていたことが紐解かれたり、逆に私たち患者は自分の体をよくするために、どういうことをすればいいのか、そして、家族や身近な人が病気になった時、私たちにできることは何なのか、そういうことが書いてあります。

医療のことを〈群像劇〉と表現したり、〈複雑系〉と言ったり、色んな言い方をしてくださるので、きっと自分にしっくりくる一文があるのではないでしょうか。本当に多種多様なたとえ話が出てきて面白いです。

「一言では片付けられないこと」をわかりやすい文体で、色んな表現を使って説明してくださいます。今、医療を受けている人たちも、大切な人が医療を受けている人たちも、今はまだ特別お世話になっていない人たちも、色んな人に読んでいただきたい一冊です。

ヤンデル先生は「SNS医療のカタチTV」というプロジェクトをやっていらっしゃるので、よかったらチェックしてみてください。

個人的にはたらればさんとやっているウラ話が好きです。


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