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これなら続く!! 家計簿の付け方

家計簿をつけているだろうか?
一度つけてみるのは意味があると思うが、毎日レシートをとっておいて、毎月つけるのはちとつらい。

そこで、半年か1年に一回つければ今まで見えなかった家計の改善点が見えてくる家計簿の付け方をご紹介したい

結論から言うと、
家計簿を貸借対照表に表現してみる。

という方法だ。


貸借対照表と損益計算書ご存知だろうか?

損益計算書というのは
いわゆる、家計簿やお小遣い帳に近いのでなじみがあるはずだ。

例えば、
会社の場合だと

売上   400万円
変動経費 200万円
固定経費 100万円
税金    50万円
ーーーーーーーーーーーー
純利益   50万円


家計簿だと、


給料  40万円
ーーーーーーーーーーーー
家賃  10万円
食費  10万円
生活費 15万円
ーーーーーーーーーーーー
貯金   5万円

のような感じだ。

しかし、
貸借対照表(バランスシート)というのは、あまりなじみがない。
しかし、ほんのちょっとしたコツだけ覚えて、
家計を貸借対照表に落としてみてほしい。

例えばこんな感じだ。

貸借対照表には右と左があって、
左は、どのように運用したかを示していて、
右は、どのように調達したかを示している。

そして、右と左がバランスするようになっている。


会社の例では、

      左    I      右
資産         I 負債と資本 
(どのような運用か?)I(どのように調達したか?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
流動資産 貯金    I 負債 借金
500万円      I 2000万円
           I
固定資産 不動産   I 資本 株式調達
2000万円     I 1000万円
           I
無形資産 特許権   I 利益剰余金 今までの利益累計
1000万円     I 500万円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3500万円     I 3500万円

つまり貸借対照表は、バランスシートともよばれるように、
この場合3500万円で左右のバランスがとれている。
これは、会計上、資産を買った時の価格などで表現している。

さらに、これを分析するための見方をご紹介したい。

貸借対照表から経営判断するときは、この左の資産を少し意地悪に評価してみるとその会社の状態がよく分かる。
つまり、
左の資産の評価を、購入価格ではなく、
時価、や投げ売り価値は?5年後の価値は?10年後の価値は?という感じで、
価格について評価してみるのだ。


例えば、さっきのバランスシートの左をこんな具合に考えてみる。

①貯金は額面どおり
②不動産は最近値崩れしているから、購入価格の70%程度
③特許権は毎年50万円の収益を生み出しているから、15年分の収益分の価値があるとすると、

      左    I      右
資産         I 負債と資本 
(どのような運用か?)I(どのように調達したか?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
流動資産 貯金    I 負債 借金
500万円      I 2000万円
           I
固定資産 不動産   I 資本 株式調達
1400万円     I 1000万円
           I
無形資産 特許権   I 利益剰余金 今までの利益累計
750万円      I 500万円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2650万円     I 3500万円


そうすると、この会社の本当の時価資産価値は2650万円だから、
そこから資本(株)の資産価値を逆算すると、
株の価値は1000万円+500万円でなく
150万円+500万円といえる。


こんな感じで、経営判断をするのだ。

こんな貸借対照表の考え方を、
家計を落とし込んでみよう。
これからの家計の大きな方針が見えてくるだろう。


まずは素直に
購入価値で、当てはめてみると


      左    I      右
資産         I 負債と資本 
(どのような運用か?)I(どのように調達したか?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
流動資産       I 負債
 貯金        I  住宅ローン(フラット35) 
   100万円   I   3500万円
           I 
 学資保険      I  マイカーローン
   200万円   I    200万円
           I 
固定資産       I 
マイホーム      I 
  3500万円   I 
           I
車          I 自己資本
   200万円   I    500万円
           I
家財道具       I
   200万円   I
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  4200万円   I    4200万円

さらに、辛めの価値評価を当てはめて
家計判断してみると、


      左    I      右
資産         I 負債と資本 
(どのような運用か?)I(どのように調達したか?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
流動資産       I 負債 
 貯金        I  住宅ローン(返済残額総計)
  100万円    I    4100万円
           I
 学資保険      I  マイカーローン(返済残額総計)  
  200万円    I     220万円
           I 
固定資産       I 
マイホーム      I 
(築10年の時価)  I
 1900万円    I 
           I 自己資本
車(5年後下取り価格)I     500万円
   60万円    I
           I 
家財道具(5年後時価)I
   20万円    I
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 2280万円    I    4820万円

となり、左の資産価値は、右の調達金額の−2540万円となり、投入金額の半分以下となってしまっている。

これが、家計に起こりがちな経営状況だ。

次は、家計を改善し、筋肉質にしてみよう。


筋肉質にする点
①住宅ローンの総額を抑え、ローン期間を短くする。
②資産を生み出す、太陽光や、株などを資産に組み込む。
③マイホームや車や家財道具などは、中古購入とし、価値の落ちにくいものにする。
④自己資本500万円の前提条件や、学資保険の確保は変えずに運用。

この筋肉質な家計を辛めに経営判断してみると、


      左    I      右
資産         I 負債と資本 
(どのような運用か?)I(どのように調達したか?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
流動資産       I 負債 
 貯金        I  住宅ローン(15年ローン)1200万円
   50万円    I  (返済残額総計)
           I   1300万円
 学資保険      I    
  200万円    I  太陽光ローン(15年ローン)1600万円
           I  (返済残額総計)
 株(購入100万円)I 1800万円
  120万円    I
           I  自動車ローン(5年ローン) 80万円
固定資産       I  (返済残額総計)
 太陽光発電     I     85万円
 (購入1600万円)I
(収益還元法計算)  I
 3600万円    I
           I
 マイホーム     I
(立地良空き家リノベ)I 
(購入1200万円) I
(築10年の時価)  I
  800万円    I 
           I 自己資本
車(中古購入80万円)I     500万円
   30万円    I
           I 
家財道具       I
(中古購入150万円)I
(5年後時価)    I
   30万円    I
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 4830万円    I    3685万円


このようにできれば、資産が1145万円超過する。

この試算は、5年後や10年後の資産価値をイメージしてあるので、

1145万円の増加ということは、つまり資産は +100万円以上/年 ということだ。
さきほどの、住宅ローンに偏った家計が、 −160万円/年 で減少していたのと対照的だ。

もしあなたの家計簿で、
すでに住宅ローンも始まってしまっていれば、変えられる部分は少ないかも知れない。
もし、これから住宅ローンが始まるという友人がいればこんな方法を紹介してみて欲しい。

家計簿を貸借対照表に落としてみると、今の我が家の資産状況が見えてくる。
これを半年か1年に一度やってみて比較してみると、資産の増減がよく見える。

もし、表面上資産が増えていないように見えても、借金が減っていてトータル資産が増えていることがわかって安心したり、
逆に借金が減っているようでも、資産価値がさらに減っていたりすることが分かれば何か手をうてるかもしれない。

家計も賢く経営しよう!


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