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子どもにはどうして実体験が必要なのか?

子どもにいろんなことを知ってもらいたい。
効率よく知識を吸収してほしい。

こういったことを考えたことはありませんか?
私は以前よく思っていました。
大学時代にボランティアで小学生の子達と自然体験キャンプに行っていたのですが、

「火起こしをしたり、植物採集をしたり、どうしてこんなまどろっこしいことをしているのか」
「図鑑やネットで調べて自然のことを学んだ方が効率いいじゃん」

とよく考えていました。
もしかしたら、子育て中のお父さん達にも同じように思われている方もいるかもしれません。すごくわかります。こういった活動は時間も労力もかかりとても非効率に見えますからね。
今回は、子どもにとっての実体験を通した学びについてお話ししていこうと思います。

知的活動と体の繋がり

心と体は繋がっているという話はよく聞きますが、実は知識と体も繋がっています。

突然ですが、「バラ」の漢字を思い出してください。




チッチッチッチ‥(時計)



はい、思い出したでしょうか。
もしかすると思い出すときに空中に指を動かして漢字を書いた方がいるのではないでしょうか?
このように、知識は体を通して思い出したり覚えたりすることができます。

それではまた別の問題

「ピーマンの花の色は何色?」


チッチッチッチ‥(今時の時計はこんな音出さない笑)



はい、答えは白です。
冬頃に幼児期の子どもに聞くと「みどり」「あお」など、答えにバラつきがあります。しかし、夏頃にピーマンを育てて収穫し食べる活動をするとほぼ全員が「しろ!」と自信を持って答えることができます。実際に間近で見ているので当たり前と言えば当たり前ですが、栽培していない野菜に関してよりも格段に栽培経験のあるピーマンの方がより詳しいことを覚えています。

人間の知識は実体験を通すと脳にインプットされやすい特性があります。

図鑑やネット記事で知識を得ることも可能ですが、特に幼い子どもにとっては自分の目で見て実際に触れてみて、五感で感じて学ぶことの方が記憶が脳に定着しやすいのです。これは大人よりも顕著です。
「ピーマンって緑だから花も緑かと思った」
「ピーマンの花ってこんなにきれいなんだね」
と感動し気持ちが動くことでより記憶に定着していくのです。

子どもの学びにとって、この「実体験→感動」の流れを作ることがとても大事です。これによって「ピーマンは苦手だけど食べてみよう」「他の野菜の花の色はどうかな?」「そもそもピーマンの苗ってどこで買えるんだろう?」など自然と新しい学びや興味へと向かっていきます。
大人が強制的に図鑑を見せてピーマンの特徴を覚えるように促すよりも効果的ですね。(図鑑を見ることを否定しているわけではありません)

実体験が必要!でもどうすれば、、、?

とはいえ、ありとあらゆる野菜を栽培して収穫して食べるなど、全てのことに実体験を通して学ぶことは現実的ではありません。
子育て中の家庭にとっては毎日が時間との闘い。一日でできることには限りがあります。大事なことは、「実体験を通して学ぶ機会”も”ある」状態を作ることです。

例えば、公園で散歩している時に

「どんぐりが落ちているね、ちょっと殻を割って中身を見てみようか」
「どんぐりの中に幼虫がいたね!幼虫って木の実も食べるんだね」

など、身近なことから発見に繋がる声かけをしてあげるといいかもしれません。わざわざ野菜を栽培したり、野菜収穫イベントに参加したりしなくても学べることはたくさんあります。時間や機会のリソースがないのなら、声かけによって子どもの学びへの意識付けをすることができるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は子どもの学びをメインでお話ししてきましたが、これは大人にも置き換えて言うことができます。
感銘を受けた本の作者の講演会に行ってみる、好きなバンドの生演奏を聴く、子育てのノウハウを少し年上の先輩パパに聞いてみる。こういったことも大人にとっての実体験を通した学びになります。もちろんこういった経験を通して学んだことは自分の財産として脳に定着していきます。
実際に行動し感動して学ぶことはそれ自体が楽しさと繋がっていることですので、父子でできるところから取り入れてみると少しずつ子育ての景色が変わってきますよ。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

さよならあんころもち またきなこ!





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