筑紫次郎

筑紫次郎

最近の記事

大麻取締法の改正論議ですっぽり抜け落ちている「栽培農家」の視点

 厚生労働省が今年に入って大麻取締法の改正に向け、薬学や法学などの専門家12人からなる有識者検討会を立ち上げた。同法は違法栽培の所持を禁じているが、使用自体を禁じる条項はない。さらに、医療用大麻が海外で解禁されている動きもあり、こうしたことが議論の中心とされている。 だが、そこには栽培農家が伝統的な農作物を守っているという視点が抜け落ちている。知事から免許を得て大麻草を栽培している農家は現在では全国で30軒ほどしかなく、このうち10軒余りが神事などに使う精麻など伝統的な麻繊

    • 【世論輿論】LGBT法案

      トランスジェンダー女性の女子トイレ使用に異論渦巻く  性的少数者(LGBT)への理解増進を図る法案を巡り賛否が渦巻いている。 今年2月の世論調査では、推進すべきだとの回答が過半数となり、多様性を重視する潮流の中で、LGBT法案が必要と考える人は若者を中心に多いようだ。だが、当事者から疑問視する声が上がり始めるなど、慎重論も根強い。 慎重論の背景にあるのは、主にLGBTの中でも、生まれたときの性別と異なる性を生きたいとの「性自認」を抱くトランスジェンダー(T)への対応だ。公衆

      • ラムザイヤー教授「慰安婦論文」を批判するハーバード大学教授は文献を読めていないのではないか

        同僚の日本史専門教授による批判 ハーバード大学のマーク・ラムザイヤー教授による「慰安婦」の論文は、韓国のみならず米国の学者からも批判をされている。真っ先に批判したのは、彼の同僚である。 しかし、公文書研究の第一人者である有馬哲夫・早稲田大学教授によれば、その批判内容を詳細に検討すると、文献の誤読ではないかと思われるところが多々あるのだという。以下、有馬氏によるラムザイヤー論文問題の検証、批判のきっかけとなった同僚教授らの主張についての考察をお届けする。  ハーバード大学ロー

        • 東京五輪組織委員会の森会長の発言全文

          2月3日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)が、日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で行ったスピーチの全文です。(2月4日付 日刊スポーツより) マスコミが報じている発言は、このスピーチの中の枠線で囲った、ほんの一部分を切り取ったに過ぎません。これを女性を蔑視した差別発言だと騒ぎ立て、大騒ぎしているのです。それを狙って報じたマスコミとしては「してやったり」ですね。この報道に脊髄反射して、有象無象が森老人を寄ってたかって、侮辱

          公務員の転職希望が急増

          #COMEMO #NIKKEI

          公務員の転職希望が急増

          日経郵送世論調査

          「70歳超えても働く」60代の54% 日本経済新聞社が2019年秋に実施した郵送世論調査によると、70歳以上まで働くつもりだと答えた人が60歳代の54%にのぼった。18年秋に実施した前回の調査に比べて9ポイント増えた。「人生100年時代」を迎え、高齢者を中心に就労意識が大きく変わっていることが浮き彫りになった。政府も企業も、高齢者が働き続けることができる制度づくりが迫られている。 何歳まで働くつもりかを選択肢を挙げて聞いた。 「75歳以上」と回答したのは全体の16%、「70

          日経郵送世論調査

          関西電力幹部が森山栄治高浜町元助役からの金品を拒めなかった本当の理由

          関電が震え上がった「高浜原発のドン」呪縛の核心 週刊新潮 2019年10月10日号掲載 特集 『国会議員』に献金! 『警察』にも餞別! 『高浜のドン』黒革の手帖に『原発マネー』リストより https://www.dailyshincho.jp/article/2019/10090800/?all=1  日本の原子力発電所の約4分の1が集まり、“原発銀座”と呼ばれる福井県の若狭湾沿岸部。その最西端にある人口1万人あまりの小さな町では、町役場OBたちがこんな話をしている。 「森

          関西電力幹部が森山栄治高浜町元助役からの金品を拒めなかった本当の理由

          猛威を振るう豚コレラ最前線、苦悩する養豚農家

          豚の家畜伝染病「豚(とん)コレラ」が猛威を振るっている。人が食べても感染せず健康には影響ないが、養豚場で一頭でも感染すれば飼育豚全頭を殺処分しなければならず、養豚農家にとっては死活問題だ。中部から一大産地の関東に感染が広がり、国は豚へのワクチン接種を実施する方針を示した。しかし、感染抑止で問題は終わらない。これまでのように豚を売れなくなる可能性があるからで、いまだ出口は見えない。感染が確認された三重県での実情を見ながら、問題の深刻さを探る。 自衛隊も出動 7月24日に感染が

          猛威を振るう豚コレラ最前線、苦悩する養豚農家

          アイヌを利用した差別利権の温床になる

          アイヌ新法」はなぜ問題なのか 2019年02月26日 日刊SPA+ https://nikkan-spa.jp/plus/1553845?fbclid=IwAR3T-4UaS2OYuBPuXFXADAWgukSJ0T_mcfLQAJvhrPNbLvRNnoa4ylw9vBs 初めて「先住民族」と明記 「アイヌ新法」閣議決定  政府は、アイヌ民族を先住民族と初めて明記した「アイヌ新法」の案を、2月15日に閣議決定した。政府は、アイヌ文化の振興を外国人観光客の増加にもつなげたい

          アイヌを利用した差別利権の温床になる

          横田基地に翻る国連旗

          https://www.jiji.com/jc/v4?id=201806cwunfc0001 米軍横田基地(東京都)に掲げられている国連旗は日本に朝鮮戦争の国連軍後方司令部が存在し、戦争が終結していないことの証しだ。戦時には国連軍地位協定に基づき国連軍の艦船と航空機が在日米軍基地に集結し、補給拠点となる。横田基地にある後方司令部のアダム・ウィリアムス司令官=オーストラリア空軍大佐=にインタビューした。 (聞き手:時事通信社 不動尚史) ―国連軍後方司令部の任務は 休戦時も

          横田基地に翻る国連旗

          電柱大国ニッポン ~“無電柱化”が進まないワケ

          2019年(令和元年)9月27日(金) NHK NEWS https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190927/k10012097021000.html 台風15号の影響で、千葉県で起きた大規模停電。 その大きな原因が、「電柱」でした。日本全国にある電柱は、3,500万本。 その一部が倒れたことで、これだけの被害につながったのです。 ただ海外では、電柱が1本もない都市も有るといいます。 なぜ日本は“電柱大国”になったのか?調べてみると、日本

          電柱大国ニッポン ~“無電柱化”が進まないワケ

          日本、悲願のファイブアイズ加盟へ、眼中にない韓国

          MITのアジア研究権威が新著で 日本の諜報機関の実態を暴く 2019.9.24(火) JBpress /高濱 賛(在米ジャーナリスト) https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57709 ■CIAスパイを教えた日本人女性 日米で奇しくも相手国の諜報活動機関の実態を解明した本が出た。 日本では、山田敏弘氏の『CIAスパイ養成官:キヨ・ヤマダの対日工作』(新潮社)。 米国では、MIT(マサチューセッツ工科大学)のリチャード・J・サムエルズ教授

          日本、悲願のファイブアイズ加盟へ、眼中にない韓国

          「処理水放出ダメ。ゼッタイ」日本を覆うメディアのイドラ

          9月22日 アゴラ http://agora-web.jp/archives/2041662.html 田村 和広(個別指導塾「アルファ算数教室」主宰)  福島原発の処理水を巡り、日本の伝統的な思考方法の課題が顕在化している。合理的な対応が全くとれないのだ。一体なぜなのだろう。 数学や科学の知識に関して、確かに日本の教育水準は国際的には低くはない。一定程度の科学的合理性に基づいた社会を形成している。 しかしそこは本音と建て前の文化である。表層を司る社会のルールとは別に、日本

          「処理水放出ダメ。ゼッタイ」日本を覆うメディアのイドラ

          トリチウム問題で韓国の愚挙を嗤えない日本社会

          2019年09月19日 GEPR http://agora-web.jp/archives/2041624.html 波紋を呼んだ原田発言 先週、トリチウム水に関する韓国のイチャモン付けに対する批判を書かせていただいたところ、8千人を超えるたくさんの読者から「いいね!」を頂戴した。しかし、その批判文で、一つ重要な指摘を敢えて書かずにおいた。 実は、この件に関しては、残念ながら日本社会自体が韓国の愚挙を批判する資格がないということだ。 9月11日の内閣改造の前日、退任直前の原

          トリチウム問題で韓国の愚挙を嗤えない日本社会

          エネルギー安全保障に原発は必要、脱原発論者は代替案を

          2019年09月18日 GEPR http://agora-web.jp/archives/2041583.html 若杉 和彦 元原子力安全委員会技術参与 日本原子力学会シニアネットワーク連絡会会員 「エネルギー問題に発言する会」会員  エネルギーは食料と同じで、我々の生活に必須である。日本のエネルギー自給率は今10%にも届かないので、需要の90%以上を海外から買っている。一方食料の自給率は40%程度だが、やはり残り60%を海外に依存している。食料が不足すれば死人が出るの

          エネルギー安全保障に原発は必要、脱原発論者は代替案を

          高速実証炉断念。「原発大国」フランスは曲がり角

          原発に思い入れのないマクロン政権。 日本と共同研究中の「アストリッド計画」を放棄 2019年09月14日 論座より https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019090600005.html?page=1 「原発大国」(58基)のフランスが、日本と共同研究中だった高速実証炉「アストリッド(ASTRID)」計画を経費高騰を理由に放棄した。 建設中の第3世代の原子炉、欧州加圧水型原子炉(EPR)を優先するというが(ボルヌ環境相

          高速実証炉断念。「原発大国」フランスは曲がり角