イイワケ
私は短歌を詠んでいる。
息子は漫画を描いている。
もう一人の息子は曲を作っている。
我が家は、サザエさん家の半分もいない3人だけの家族である。しかも、息子の一人は東京で一人暮らしている。
漫画を描いている子はここ最近、実家に帰ってきたことは先日の「おかえりなさい」でお伝えしたばかりである。
なので、現在は二人暮らし。これでも結構自分では楽しく暮らしている。
普段の暮らしっぷりについては、またどこかで書こうと思う。
さて、先日、私はとある歌会に参加した。40首あまりの歌と向き合い、ひとつずつ評を考えながらすごす時間はとても有意義であった。
具体的には、
・短歌は短い「詩」であり、「歌」である。
・だからこそ音読をして耳に心地よいものにする。
・今のあなたではないと詠めないフレーズをぶっこむ。
・ありきたりなオノマトペは使わない。むしろ作れ!
・自分を常にぶっ壊せ!
・とにかく数を詠む!!
ということを再認識した。
最後の、とにかく数を詠む!ということは、どこかで聞いた話だ!そうだ!息子が漫画関係の学校に入学したときの入学式で里中満智子さんが話されたことだ!
ざっくりいうとこういうことである。
よく里中さんは漫画家志望の方から相談を受けると言う。
「ライオンの絵がうまく描けません」などといったものだ。
すると、里中さんは「うまく」かけるまで何回描いたのかを問うという。
10回描いてだめなら100回、100回だめなら1000回。自分が納得するまで描かないとうまくなるわけがない、ということであった。(だからがんばれ!みたいな話だったと思う。だって入学式だもん。)
この話を思い出したことで、漫画だけによらず、短歌にしても作曲にしても共通して言えることだなと改めて思ったのである!!!!というか、確信したのである!(大げさ)
よく私は、文学を全然勉強していない、とか理系だったからとかよくイイワケをする。自分が納得いくまで歌を詠んでないことを棚に上げて。
同じく、短歌を詠む知人たちに高卒だから知識がないし無理とか、何回詠んでもいい成績にならないとか、(私と同じように)イイワケをする人をTwitterでよく見かける。そんな書き込みを見かけるたびに、イラッっとするのは、きっと自分の中にも同じ思いを抱えているからなんだろう。
だって、過去は過去。変えようがない。
だからこそ、自分を含めて言ってやりたい。今から勉強したって遅くないじゃん。それを全部イイワケしてやってないだけじゃん、イイワケしなくてもいいくらい、たくさんたくさんやったのか!?って。
胸を張って十分やりきった!と言える日に天からの迎えが来るのだろうと思う。だって、生きているうちはずっと勉強できるんだから。残された時間はあまりないかもしれないけれど、少しでも自分の納得するものを世に出して行きたい。
襟足のくせ毛がうまく跳ねる日が天に召されるその日であれば/知己 凛
短歌のこと、息子のこと、思ったこと・・・。 読書感想文がなによりも苦手だったのに、文章を書くことがちょっとだけ好きになりました。 IgA腎症持ちです。