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【特集】withコロナの時代「宇宙の知恵を生かす」〜山崎直子氏(宇宙飛行士)

山崎直子さんに3つの質問

本テキストでは動画の内容を抜粋紹介します。*本記事は2020/4/28に知見録に公開した記事を転載しています。

①閉鎖空間である宇宙での滞在経験を踏まえてリモートワークする時のコツは?

仕事と自宅が同じになるとやはりストレスがたまりやすいので、意識的にリフレッシュする時間をつくるのが大切です。30分に1回は立ち上がるなど気分転換する時間を。

同じ宇宙船にいる宇宙飛行士同士のコミュニケーションは比較的やりやすい。でも、地上の管制官と顔を見ずに音声だけでやりとりをしていると温度差が生じてしまいます。リモートワークでメンバーとコミュニケーションを取る時は相手の立場を思いやってお互い共感することを意識するのが大切です。

②宇宙飛行士の倍率は200倍とも300倍とも。難しい状況でも「志」を持ち続け挑戦を続けるためにはどうしたらいいでしょうか?

わたし自身も宇宙飛行士には2度目の挑戦でなれました。宇宙飛行士になってからも実際に宇宙にいけるかどうかはわかりません。そのなかで下積み、訓練をつみます。わたしの場合は11年かかりました。その過程では自分を信じて、ビジョン・志をもつことが大事です。それはどの分野でも同じだと思いますが、こうなりたいというビジョンや理想があって世の中は変わると思います。とはいえ、ビジョンはふっと沸いてくるものではありません。常に学び続けることが大事です。自分以外のほかはすべて師だと思いー人・本・インターネット・自然ーなどから学び続けることを大切にしています。


③予想外の出来事にどう対処したらいいでしょうか?

宇宙では訓練でやったことが起きる方が少なかったりします。じゃあ、訓練はムダかというと、そうではなく、日々の訓練をすることで意思決定が早くなったりします。やはり基本が大切です。外出自粛のなかでも、できるだけ毎日の日課を大切にし、「おはよう」「ありがとう」などのあいさつや感謝の気持ちを持つ。そうした基本を大切にするとチームの土台がつよくなり、いざハプニングが起こったときにも対応できると思います。