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道徳の教材研究2 すぐできそう!なクラスデザイン #79

 前回の記事の続きで、道徳の教材研究の道筋について書いていきたいと思います。
 前回は、内容項目を決め、教材を決めるところまで書きました。現在は、教科書がありますので、教科書の教材を取り上げるのが第一です。年間35時間分の教材が載っていますので、その中から選ぶことになります。
 ただ、時数に余裕がある場合は、教科書以外の教材も取り上げて行うことができますが、道徳の指導計画を変更する際には、校長の了解を得ることが必要です。(道徳の解説P.76を参照)

 やる教材が決まったら、まずは学習指導要領の該当する内容項目のところを読みます。教科書ではなく、まず学習指導要領です。解説には、学習指導要領の本文と、その解説が載っていますので、それを読み解いて内容項目に関する理解を深めていきます。

 いくつかポイントはありますが、各学年の関連はしっかりみておきたいところです。例えば、規則の尊重だと
きまりを守る(1・2年)
 →きまりの意義を理解する(3・4年)
  →進んで守り、自他の権利を大切にする(5・6年)
   →より良い在り方について考え、規律ある安定した社会の実現に努め  
    る(中学校)
という段階があります。授業する学年では、どのような段階を目指すのかを理解することになります。もちろん、できていれば上の段階を目指しますし、できていなければ戻って考えるのはいうまでもありません。

 内容項目の概要や指導の要点は、いわゆる単元観を書くときに参考にしたい部分です。内容項目について、解説を書いた先生方がどのように捉えているのかがわかります。
 道徳の内容は、辞書的な意味を問うているわけではなく、その前提となる心の在り方だったり、人間としての弱さだったり、そういう内面的な部分についてみんなで考えていくことになるので、その前提として内容項目の理解は重要になると思います。
 内容について理解した上で、「でもやっぱり」「そうは言っても」という人間の弱さがあるので、それをどう乗り越えていくのか、というところが道徳で考えるべきことなのだと思います。

 指導要領を読み解くことができたら、いよいよ教材を読んでいきます。続きは、次回の記事で書きたいと思います。

 今回は、道徳の教材研究の道筋その2、学習指導要領の読み方について書いてみました。ご意見・ご感想をコメントいただけたら嬉しいです。
 お読みいただき、ありがとうございました。ご参考になれば幸いです。

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