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トラブルシューティングのタイミング。・・・それは、即刻対処。後回しにしないこと。

 何かトラブルが生じた時には、心の中はハラハラドキドキ、穏やかではなく、只事ではなくなってしまう。しかし、『事なかれ主義者』は、逃げの姿勢にて、後回し、後回しへと動いてしまう。

 従って、その場で対処できず、時間が経つほどに、小さな傷口がどんどん大きく開いてしまい、後戻りできぬ程の重大問題として発覚する。

 もし、その場で筋を通して対処しておけば、トラブルを起こした人間がその場で謝罪、丸く収まることになる。それで、傷口は最小限で済む訳だ。

 ところが、タイミングを逸して対処を遅延させると、後々、トラブルを起こした人間が犯人として追及、叱責され、赤恥かき、その場を去らざるを得なくなってしまう。


 以下は、数年前に実際に起きた『誹謗中傷事件』である。

 或る日、某ホテルにてA、B、C(A主催)の3人が打ち合わせを行なっていた。勿論、会食を楽しみながら談笑していたのである。

 ところが、これは後々分かったことだが、某ホテルの料理人Dが、食事を楽しんでいる一人のCに、LINEで主催者Aと参加者Cへ『誹謗中傷』のメッセージを送ったのである。(C、Dは知人関係)

 その場では、料理人Dによる非礼なる蛮行を、AもBも知る由もない。よって、何事もなかったかように、A、B、Cは食後に打ち合わせを完了し、某ホテルを後にした。

 それから可成日が経ち、『誹謗中傷』のメールを受け取ったCが、それをAに伝えたのである。メール内容は、A主催の会食及びCに対する誹謗であった。「そんなことしてて何になるんだ?他所でやってくれ!気持ち悪い!」と言う、すこぶる稚拙で横暴なものであった。

 A、B、Cは、ランチと会議のために、某ホテルのお客として足を運び入れている。しかし、業務中である料理人Dが、その特定のお客に対して『誹謗中傷』のLINEを送り付けるのだから、とんでもない話である。

 結局、Aは某ホテル代表者やその他役員へ抗議。最終的には、その料理人Dは依願退職扱いとなりホテルを去ったらしいが、直接、謝罪もなく、消えて行った。このようなことがホテルで起きるのだから、本末顛倒としか言いようがない。

 しかし、冒頭のように、『誹謗中傷事件』が起きた時点で、Cは勇気をもって、知り合いである料理人Dの暴言を指摘し、即座に対処すべきであった。そうなれば、その場で料理人Dが深謝するだけで済む話である。その潔さがないから、火に油を注ぐことになる。

 30年余も某ホテルに勤務し、職位ある料理人Dであり、依願退職する必要もなかったろうに。自業自得と言えば、それまでだ。されど、Cが『柳』でなければ、このような重大事件にはならなかったに違いない。

 やはり、人の様子をチラチラと見回し、体裁ばかりを気にしていると、このように、タイミングを逸したトラルブルシューティングとなりがちだ。

 勿論、自戒を込めての話ではあるが、『誹謗中傷』することは悪事であるが、タイミングを逸するような動きにより、他人の人生を狂わすのは如何なものかと。(料理人Dにはストレス性精神障害があったのかも知れない)

 畢竟、右を立てるか左を立てるかを気にするから、このような結末となってしまう。問題解決というものは、右が悪けりゃ、苦言を呈す。左が被害者ならば、速攻救済。それが、人としての筋の通し方である。

 要らぬところで天秤に掛けたり、有耶無耶にするのは、『偽善者』としか言いようがない。一端の大人であれば、常に『筋を通す』をモットーに生きて行けば宜しかろうと。 

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。