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北京ダックの皮目と肉について・・・

 中国料理の代表的な高級料理の一つに『北京ダック』がある。

 個室では、一匹のダックをカービングしてサービスしたりもするが、パリパリに揚げた表面の皮を薄く剥ぎ落とし、白髪ネギなどと共に八丁味噌を塗り、生春巻きでくるっと巻いて食べるのである。

 甘味のある脂と芳ばしい皮目が他の食材と絡み合い、すこぶる美味なものだ。しかし、毎回ご相伴に預かったとしても、とても勿体無い食し方だなと思うばかりであった。

 これが日本の高級中国料理レストランでは普通のパターンであるが、台湾や中国上海などの店では、皮目だけではなく、薄く肉も剥ぎ取っている。

 台湾台北の北京ダック専門店に行った時のこと。上述のような形で食した後に、ダックをぶつ切りにして、大きな鍋にスープとして再度ダック登場。よって、今までの勿体無いが無くなった。

 子豚の丸焼きなどの贅沢料理は、その一部だけを食して、その他の部位は「はい、さようなら!」であるようだが、このような勿体無い食し方をしていると、『勿体無いお化け』が出てきそうだ。

 筆者としては、皮目と一緒に肉も削ぎ落として食すことを願うばかり。しかし、台湾台北の店のスープは結構大雑把だったけれども、美味であり、体が温まり、大変満足した次第。

※写真の『北京ダック』は、ホテル日航『広東料理 桃李』を取材、試食した時のもの。


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