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隠された『断り文句』に騙されるな!・・・含みは『是』ではなく、『非』であることが多い。

 長年、仕事を遣っていると、色んな方々と出逢うものである。

 一瞬にして意気投合する人もいれば、右か左か分からぬ人もいる。更には、善人か悪人かの見分けがつかず玉虫みたいな人もいる。

 これは、B to Bの話だが、仕事がスタートするには、会社間であれば『契約書』、『覚書』、『合意書』などを交わし、互いにWin&Winの関係にて新たなプロジェクトをスタートさせる。

 そこで、相手が『是』であると思い、色んな情報を共有しながら進めている中で、或る日突然、それが元々『非』であることが判明し、愕然とすることが多々あった。

 例えば、B to Bでの会話の流れで、以下のような色んなパターンのリアクション(迷言)があったので、ご参考までに列記したいと考える。


<迷言集>
1)総合経営顧問として必要不可欠な方だと考えていますので、何卒、全社員の意識改革のご指導を願います。
2)頭金を支払い、半年後の納品時に残金を払います。
3)事情があって1年後に契約しますから待って下さい。
4)日々の記事は参考になり、ちょくちょく使わせて頂きます。
5)代理店として、月に二つは契約を取ります。
6)支払いが厳しいので、年会費を半額にしてもらえませんか。
7)取引先が夜逃げしたので、今回納品されたものについては目を瞑って下さい。今後は太いパイプで業務依頼をします。何卒、よろしく願います。
8)了解しました。是非、前向きに検討します。
9)依頼主が全く予算がないと言うので、この額でお願いします。
10)近々、◯◯県と◯◯県の話も動きつつあるので、今回の件はこの予算でお願いします。


 以上、今回は、10人の『迷言』を取り上げ、その結末を以下に記すことにした。

<経緯と結末>
1)その言葉(音声録音あり)を信じて、半年間は無償で社員教育に日々当たったものの、半年後に「今の自分の力では契約に至ることができません。本当に申し訳ないです。」と逃げてしまった。教材はA4で700ページほど作って指導に当たっていたが、全て藻屑と化した。

2)過去最大のテレビ局関連による被害であったが、頭金450万円(総製作費の一割)が入金され、半年間で依頼された制作物を納品したが、「◯◯県商工労働部の来期予算が通らなかったので、支払いができません。」と逃げてしまった。納品したものが、どのような扱いとなったのか、未だに不明。実は、日頃から世話になっていた関西テレビさんのご紹介の地方テレビ局であったために、次回を期待して、補填など何の動きもないまま、現在に至っている。

3)言葉通りに、1年間という期間を待ち続け、その間、色んな資料や情報を提供して、1年後に連絡を取ったところ、「もう1年ほど準備に掛かるようなので、こちらのペースに合わせてもらえませんか!?」と。先方から明確に期限を1年と切っているにも関わらず、期限となって更に1年後となるとなれば、愕然とするばかり。

4)どのように利用するのか分からないが、著作物を勝手に引用して使うとなれば、『著作権法』に抵触する。もし、本人が教育素材として筆者の記事などを利用するのであれば、具体的な内容について『事前許諾』を得て、尚且つ、制作物の資料に筆者の会社名または筆者氏名から『引用』と明記する必要がある。本人にはそれとなく暗示しておいたが、果たして履行しているか否か判断がつかない。

5)月に二つほど契約を取ると明言したのであれば、『言行一致』として、責任を持って具現化しなければならないが、それから1年経っても、全く実績がない状態が続いた。自分を過信しているのかどうか分からないが、ただ一言、情けない『迷言』となってしまった。

6)何度も半額値引きを言ってくるので、熊本地震後のこともあり、その時、1回のみ許諾することにした。ところが、その後、直ぐにFacebook上で高額なギターの写真を公開して自慢していたので、値引き分でギター代を支払ったのかと、閉口してしまった。SNSは、実に怖いものである。

7)大手広告代理店からの業務依頼であったが、この場合は、相手が夜逃げしようが関係なく、広告代理店が支払うべき責がある。しかし、「今後は太いパイプで業務依頼をしますので、ご理解ください。」で終わり、『言行一致』することもなく、200万円ほど不払いのまま現在に至っている。

8)「是非、前向きに検討します。」と明言しているにも関わらず、最終回答は「嫁が財布を握っているので、私の一存ではできないんですよ。」と、弱腰発言。男性経営者は都合が悪くなると、大抵の場合、嫁を持ち出して断るパターンが多い。失笑ものである。

9)悪質な詐欺師であった。流れは、制作依頼主→詐欺師(仲介役)→大手広告代理店→筆者の会社。後日判明したのは、制作依頼主が仲介に入った詐欺師に支払った総額は3000万円。大手広告代理店が詐欺師から聞いていた予算額は400万円。結局、大手広告代理店から筆者の会社へ入金された額は二割差引の320万円。結局、詐欺師にまんまと広告代理店が騙され、筆者まで火の粉をかぶったことになる。当時、適正価格とは程遠く、余りに激安予算だったので調査したところ、その詐欺師と家族は世界一周の旅に出掛けていたというオチ。

10)胡散臭い『人参ぶら下げ大作戦』の最たるもの。「◯◯県と◯◯県の話も動いています。」は全く動いておらず、ただ、話が挙がっている程度のもの。大きな期待を持たせながら、現行の予算を激安にして、リスクを軽減する悪質な遣り方。勿論、このようなブラック企業とは既に絶縁している。


 以前も同様の記事を書いたけれども、筆者の苦い経験に基づき、申し上げたいことは、表題の通り、

隠された『断り文句』に騙されるな!・・・含みは『是』ではなく、『非』であることが多い。

 と言うことである。どんなに大手企業であろうが、テレビ局であろうが、全ては、経営者又は担当者次第である。

 よって、都合の悪いことは、内部でも隠蔽するベクトルにて動く傾向にあるので、結局は、誠意を持って仕事を完遂しようが、受けた側が被害者になる可能性が高いと言うことだ。

 一番ダメダメなのは、責任を伴わぬ軽々なる『言葉』である。現在は、『契約書』などの文書が存在していても、お構いなしに不履行にて逃げるケースが増えてきているので、十分用心されることを願えればと。

 勿論、上述のような詐欺師やいい加減な人ばかりではないが、大きな金銭が流れる場合は、必ずと言ってよいほど、妙な『輩』が集まってくるので、脇を絞めていても、筆者のように、とんでもないトラブルに巻き込まれることになる。

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。