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顧客が安定している『食事処』を検証。・・・熊本市中心部の巻

 若い人たちが起業する場合に、『食事処』を選ぶ人が多くなった。若い人の感覚とアイデア満載のレアな小洒落たレストランが色んなところに建っている。

 そこで、流行っている老舗や若い店を見回すと、一見客も常連客も良い塩梅に割合を占めているところの集客は安定しているようだ。

 勿論、どの年齢層をターゲットにしているのか、ビジネスマンが多いのか、人流があるのか、幹線道路に面しているのか、駐車場が潤沢にあるのか、公共交通機関に恵まれているのか否かなど、色んな条件、環境によって、変わってしまう。

 位置的には、都市中心部にレストランを構えるとなると、中心部へ向かって幹線道路左側の方が右側(車を右折する必要がある)よりも圧倒的に優位となる。更に、出入りが容易な駐車場があるか否も重要なポイントとなる。

 話は逸れるが、以前、熊本市内中心部に最新医療施設を誇る病院が建ったが、早々に廃業になった。位置は中心部に向かって、交通量の多い幹線道路右手であった。逆に、近場の幹線道路左手の病院群は全て元気である。

 また、都市部に集まる人たちをターゲットにするのであれば、二通り考えられる。一つは、レストラン街道と言われるように、『食事処』が密集しているところ。一つは、全く競合店などがない離小島。

 ビジネスマンが多いところでは、前者の方が、お客がその日の気分次第で料理をイメージし、お気に入り数店を訪れるサイクルが作れるので、ランチタイムで悩むことはない。しかし、美味しい店が少なければ、僅かな店舗に客が集中し、『ランチ難民』が続出することになる。

 後者においては、名物料理が存在し、レアものであり、且つ、話題のレストランであれば、全く問題なく人は押し寄せる。勿論、一回きりで飽きられれば、それまでだが。

 次に、都市部ではなく郊外となればどうなのか。筆者が知りうる限りの話となるけれども、思い出した一つの寿司店がある。これは、家族経営の小さな寿司店だが、30年ほど地味に続いている。ネタを見ると上質の寿司店とは言えないが、小さな子供や高齢者には人気の店となっている。

 店舗には駐車場がないので、ほとんど、軽ワゴン車での配達が多い。400戸ほどの新興住宅地に建っており、その住民と、半径2キロほどの住民たちをターゲットにした、『地域ピンポイント戦略』を続けいている。

 随分、昔の話。熊本市中心部からかなり離れたところにある寿司店。これもまた、田舎の住宅地の狭いところに位置しているものの、その寿司のレベルはかなり高く、セレブの隠れ家として利用されていた。

 都市部の『食事処』を見ると、ピンからキリまでが建ち並び、客層も千差万別。B級を好む客から、S級を好む客まで様々である。しかし、B級は、食材の質や調理法、衛生面に問題があるのが、やや気になるところ。

 ラーメン店、カレーの店など、我々一般大衆に受けるレストランが圧倒的に多い。ただ、日本がグローバルに自慢できる和食の店で、リーズナブルで旨い店は、数少ないように思えてならない。歓楽街のある中心部では、和食の店でディナーのみ営業というところが多い。

 シティホテルを見れば、市内中心部であれば、熊本ホテルキャッスルとホテル日航熊本、ANAクラウンプラザホテル熊本ニュースカイKKR熊本などがグルメの先端を走っているように思える。されど、最近は、町場の『食事処』のグレードが相当高いために、非常に厳しい状況下に置かれているのは否めない。

 ショッピングゾーンとしては、上通アーケード、下通アーケード(鶴屋百貨店を含む)、サンロード新市街、さくら町界隈、熊本駅前と大きく分けることができる。ありとあらゆる『食事処』が密集、点在しているところであるが、僅か72万の人口であるが故に、人流は偏り、土日などの休日の人の流れは、モールに傾いている。 

 車社会であるので、十分な駐車場がなければ、人は集まらない。よって、熊本市に隣接する『ゆめタウン光の森』(菊池郡菊陽町)が圧倒的に集客力を発揮しているように思える。何と、だだっ広い駐車場は無料なのだ。

 今から起業して『食事処』で勝負を掛けようとする方は、(1)人流チェック、(2)交通の利便性チェック、(3)駐車場の確保、(4)質の高い食材の確保、(5)競合店のメニューや料金チェック、(6)家賃、(7)地域ならではの食文化など具に分析し、開業する場所を決定する必要がある。

 成功しているところは、『唯一無二』のレアもの名物料理(客が飽きない料理)を開発しているところである。失敗しているところは、坪当たりの売上シミュレーションが甘く、家賃が割に合わないところは、1年も続かない。某地域では、何年かに一度、入れ替わり立ち替わりが激しい場所が存在している。

 最後に、ホテルレストランについて語ると、昭和的な『敷居の高さ』をブランドとして履き違えると、客の足は遠のいてしまう。今のお客に必要なのは絶対的な『フレンドリーさ』である。更に、ホテルメイドとして恥ずかしくない、先進性ある『食文化』を常日頃から発信して行かねば、魅力は日を追うごとに薄れて行くことになる。

▼オススメのランチ

洋食
熊本ホテルキャッスル
洋食
熊本ホテルキャッスル
和食
熊本ホテルキャッスル
中国料理
熊本ホテルキャッスル
中国料理
熊本ホテルキャッスル
琥珀色の珈琲
珈琲アロー
ステーキハウス
上通レンガ亭
和食
京料理えのきぞの
(熊本市中央区新屋敷)
弁当
京料理えのきぞの
(熊本市中央区新屋敷)

水前寺東濱屋
(水前寺方面)

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