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「いじめ」、「万引き」という、軽い言葉の響き・・・

 毎日のように報道される、心ない「いじめ(虐め)」の事件や事故。しかし、この「いじめ」という言葉を、マスコミ各社は何の違和感もなく使用している。重大事件であっても子供のちょっとした諍いに感じたり、罪の重さをしっかりと伝えているとは思えない。

 そもそも、「いじめ」とは、精神的又は肉体的弱者に対して、更に精神的、肉体的な苦痛を与えるような「犯罪行為」を言う。最近では、「ハラスメント行為」という言葉を使用しているが、それらを包括して「いじめ」というような軽々な言葉を遣って良いものだろうか・・・。

 筆者は周囲の知人友人、そして家族において、「いじめ」の被害に遭った人たちを何人も見てきた。顔面ヘルペスの激痛で倒れた人、血尿が止まらなくなった人、長期の精神的なダメージにより重度思考障害を起こし社会復帰不能となった人を思えば、怒り心頭、腑が煮え繰り返る気持ちで一杯となる。

 それらを全て、安直に「いじめ」という言葉で片付けるものではない。「大したことないよ!冗談半分だよ!」程度の反応しか返ってこないの現実。その軽々しい言葉「いじめ」は、本来ならば、傷害罪、暴行罪、強要罪、恐喝罪、侮辱罪などとして刑罰が与えられるべき「犯罪行為」であるのだから、冗談ではない。

 特に、昭和の悪しき慣習に染まっている人たちは、それらの「犯罪行為」を、責任逃れのために「冗談ですよ!」とか「虐められる方が悪い!」などと、重大事件である事実を直視せず、自らの保身の為に「いじめの事実は認められない!」と断言する。

 毎回毎回繰り返される、教育委員会や学校関係者による聞くに耐えない記者会見。全国津々浦々、同じパターンの責任逃れで低民度の記者会見には食傷するばかり。万が一、赤恥を晒している学校長や教育委員会、児童相談所職員の家族が被害者だったら、彼らは何を思い、何を語るのか。直接、話を聞いてみたくもなる。

 どんなに医学が日々進化していても、重度思考障害を引き起こしてしまえば、元の元気な姿や笑顔は絶対に戻らない。弱者を再起不能にしてしまった罪が「厳重注意」程度で終わり、厳しい刑罰が課せられないのは、何故か!?腹立たしいばかりとなる。

 また、「万引き」という言葉でも、同様のことが言える。「マンビキ」という言葉の響きが、「窃盗罪」として「10年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金」という刑罰が課せられるようには伝わってこない。窃盗犯が第三者に危害を加えれば、「強盗罪」や「強盗致傷罪」になることさえ伝わらない。

 しかしながら、日々のニュースでマスコミは、普通に「いじめ」と「万引き」と軽々に報道している。それが、法の無知なる人たちの耳に入れば、上述の通り、「大したことはないじゃない!」くらいで終わってしまう。それでは、再犯抑止ができるはずもなく、社会正義というものが土中に埋まって腐る。

 「パワハラ」、「セクハラ」という言葉が世に出るようになって随分時が経つが、最近では、「モラハラ」、「スメハラ」、「マタハラ」、「ケアハラ」など、ハラスメントの種類がどんどん増えてきている。

 実に住みづらい時代に突入したが、万が一、被害者になった場合、また、被害者になりそうな場合、勇気を持ってハラスメントに立ち向かうべきである。絶対に、泣き寝入りをせぬよう、心ある方々や弁護士に相談をして、相手の言い訳や狂言に妥協せず、自分自身を守ることに集中して頂ければと・・・。


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