東京下町おうちご飯#12 クリームチーズが濃厚になった

朝ごはんに 食パンをトースターで焼きながら
冷蔵庫にまだ残っていた “先日作ったクリームチーズ” を取り出した。

もともと 放っておいてしまった ヨーグルトから 作ったものである。恐る恐る味見をしてみた。
あら。美味しくなってる。酸味がまろやかになって 付けたガーリックの風味も柔らかくなっている。

昔は 食品が腐る事にとても敏感だった。
食卓を預かる身になってからか 中途半端な綺麗好きからか 消費期限が切れたものに敏感だった。

歳を重ねると 経験も重なって 匂いや 感覚で物事を判断する精度が上がったものだと思う。
味覚も人生も 無駄に生きてきたと思われるかもしれない全ての経験と時間が 無駄ではないと 染み入りる。全く大袈裟な話なのだが。

早く使い切るにこしたことはないので
こんがり焼けた食パンに バターと たっぷりと塗りつけて ハムを乗せていただいた。

子供達と食べたのだけれど いただきますの後の
サクッ サクッという音の重なりが とても とても愛おしく 素敵な朝になったのだった。
美味しいものを ニコニコ笑顔で共有して食べる幸せは かけがえない。

#料理 #エッセイ #朝ごはん


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