東京下町おうちご飯#59 1人じゃ大変。コロッケ

数年前 母がコロッケを作ると言うので 実家で手伝った。コロッケ?そんな面倒なもの 買ってくれば?と言ったけれど バカねと笑われた。出来上がって揚げたてを食べたら ああバカね、成る程ねと思った。

コロッケの絵本を読んだのだ。
絵本の中でも コロッケ作りの描写は家族全員手伝っている。でしょうよでしょうよ。コロッケの仕込みってすっごく大変。

ひき肉と微塵切りの玉ねぎを 塩胡椒と共にフライパンで炒め合わせる。茹でるか蒸すかして 潰したジャガイモと合わせて 俵型に形を整える

小麦粉 卵 パン粉の順に 衣付けしたら
油で揚げる

言葉で書くとシンプルだけれど、たくさん作れば作るほど 手がネトネトになるので 1人じゃ絶対に作りたくないと思う。

でもね、出来上がりの味は 手間の分だけ、シンプルな材料からこんなに美味しい贅沢なおかずと思う。感動的に美味しい。
サクサクに揚げられた衣に箸を入れれば ホクホクの湯気立つ ジャガイモの香り。程よく入ったひき肉と玉ねぎの味をジャガイモと噛み締めて
ああ、幸せのため息が出る。

先日は夫と作った。
夫は調理師なので 私は助手。
ひき肉にナツメグを加えて風味よく。さすがプロは揚げ加減も上手。

添え野菜として キャベツと新玉ねぎとキュウリの千切り。中濃ソースとマヨネーズを食卓に出して、練り辛子も用意する。最近私のお気に入りは 粉からしに同量のお酢を混ぜて練って作るもの。チューブの辛子とまた違った味わいで癖になった。

食卓に 主役のほかほかコロコロのコロッケが並ぶ。みんなで いただきます。
美味しいと ため息をつきながら 次は誰といつ作れるかな、と もう思う。

ご馳走さま!

#料理 #エッセイ #コロッケ


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