CBO(最高ブランディング責任者)と企業経営の深い関係性について
現在、私はスタートアップ向けのブランディングから、複数社の企業のCBO(最高ブランディング責任者)でジョインしているのも、最初からではなく、ブランディングを通して、CEOや経営層から「なぜ?」に答えていくうちに、ブランディングを通して経営に関わる立場になっています。
経営者から質問でよくあるのが「ブランディングで売上が上がるのか?」の質問に、答えるために仮説検証した上で、企業経営や投資にも影響をしている部分となります。
一見『ブランディング』と「売上/市場」は、別々なものを思われる事が多いですが、むしろ『ブランディング』ですることが固まれば、「売上/市場」規模感も連動して決まっていきます。
スタートアップでよくあるのは、3年で100億で上場します、という事業計画書を作って投資家に見せた時に「これどういうロジックなの?」と質問させて、答えられない=実現性が低いと判断させる=投資されないというパターンです。
実際にどのように算出するかは、3つのフレームワークで説明いたします。
1)規模感の算出に必要な理念から3つの概念
2)市場数値の算出
3)市場ポジショニングの確認
1)規模感の算出に必要な理念から3つの概念
コーポレート・アイデンティティ(CI)から、必要な3つの概念を抽出します。
②『WHY(原体験)』どんな体験から、その思いは産まれたか
→❶『ターゲット』同じ原体験を持つ人
④『MISSION(解決する社会問題)』事業を通して、解決したい社会問題は何か→❷『市場規模』解決することで影響する市場
⑤『VISION(ダレを笑顔にどんな社会になるか)』思いが実現、社会問題が解決することで、ダレが笑顔になって、どんな社会になっているか
→❸『最大の市場』①②が解決することで、影響できる最大の市場
2)市場数値の算出
①1)で出たキーワードは、それぞれの市場に入れます。
検証:❶『ターゲット』同じ原体験を持つ人
ファーストターゲット:最初に狙う市場
リーチ可能な市場:地域や知見がある市場も含めてリーチできる市場
ターゲット市場:❷『市場規模』解決することで影響する市場
狙う最大分母の市場:❸『最大の市場』①②が解決することで、影響できる最大の市場
②リサーチ
根拠となる数値は調べて市場の規模感をつかんでいきます。検索でも大体の数字は出てきます。大事なのは、正確な数字よりも、今やろうとしている事業が、1億なのか、100億なのかをつかむためです。
それによって、ターゲットや市場を調整します。
【市場】
市場規模:①×②=③*成長率
【顧客】
顧客数:①何人いるか?/
顧客単価:②予算枠
【売上】
占有率③×占有率%=④売上規模
*占有率は、下記の表を参考にした100%をとるのが目標ではなく、自社が目指すポジションを取れたら、そのポジションから、次の大きい市場に勝負していく戦略もあります。
3)市場ポジショニングの確認
ここでは、市場の中で、競合調査も含めて、自社がどういうポジショニングにするかを決めます。ここでは一般的な儲かるポジションかを「競合」×「単価」を例とします。
引き続き、最初に出したターゲットをあてはめます。
TARGET:❶ターゲット
TARGETMARKET:❷解決する市場
MASTER MARKET:❸最大の市場
次に「競合」×「単価」を軸にしていき、市場の競合を置いていき、自社がどこで勝負するかをポジショニングをします。
まとめ
1)2)3)を通して、本当に自社がこの市場で売上を上げられるかを、仮説と検証を繰り返して、より正確な数字に近づけます。
この方法は、『ブランディング』を軸にしているので、「売上」ありきではなく、ポジショニングやターゲットを変えることで、そこに連動して売上の修正などもできることです。
このように、経営者からのニーズなどに答えながら、経営、経営者にとって、『ブランディング』の価値をつねに出し続けることで、CBO(最高ブランディング責任者)として、つねに変化しながら、追求し続けています。
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