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【12】縁が切れても仕方ない

友人が「嫌だ」と伝えてきた。
お願いだから標準治療をして欲しい、あの歌舞伎俳優の妻は標準治療をしなかったから「死んだんだ」と。

標準治療を受けて欲しいと懇願されるのは初めてではない。

普段から不安が強いタイプの母は、娘はがんなのに病院の治療を拒否していると相談か愚痴かを話していたのだろう。私が散歩していると近所の人が「病院に行きなさい」とか「治療を受けなさい」と声をかけてきた。「今は良い薬があるから、がんなんかすぐに治る」などと言う知らない人もいて驚いた。ご丁寧にありがとうございます、どちら様でしょうか?なんて言えば長くなりそうなので「はぁ、ありがとうございます」と逃げた。

お願いだから、お願いだから、お願いだから・・・・

「お願いだから」という言葉が嫌いになりそうだった。気持ちは有難いけど聞きたくない。私は対応を逃げてばかりいたので攻撃的になったかもしれない。友人に正直に率直に伝えてしまった。

お願いだからって、もう嫌なの。
病院で治療をしてと私に言い続けたいなら友達やめるね。

そのまま連絡を取らなかった。
縁が切れても仕方がないと思った。

傷つけても自分に正直でいたい。
本当に縁あるなら切れても繋がるはず。


自分の選択をする。
自分自身に後悔しない為に。


「ちかちゃんは病院の治療を拒否して死んだ」


このまま意志を貫き通して命を失ったら
誰かが言う可能性があることを考えた。
そう考えて心痛める人もいるだろうこと。
死んじゃうつもりは全くもって無い。

ぶっちぎりに元気になる覚悟をした。


人の数だけ考え方はあるだろうけど、私は件の歌舞伎役者さんの奥様は命がけで自分の選択をしたんだろうなと捉えている。立ち位置によって変わるし、いろんな捉え方があると思う。

自分の選択と同じであって欲しい家族や近しい友人と選択が分かれることもあると思う。いろんな選択の中で選んだ道は、その時の最善。最善の道を進み続けることも、最善の道の途中で選択を変えることがあってもいい。大事なのは本人が真剣に選ぶことだと思う。
家族や友人や病院や医師じゃなく治すのは自分。

感度を研ぎ澄ませ
自分の直観を信じて選択をする。




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