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佐藤文香句集 『海藻標本』

佐藤文香さんの第一句集で、2008年刊行です。

佐藤文香さんは言葉を最優先して俳句を作られているのだなと思いました。

とくに好きな12句を。

少女みな紺の水着を絞りけり
焼芋の金を滑しり牛酪(バター)かな
スケートの靴熱きまま仕舞はるる
算術につかふ漢字や竹落葉
青に触れ紫に触れ日記買ふ
晩夏のキネマ氏名をありつたけ流し
脱げば流るる絹織物や草雲雀
朝顔や硯の陸の水びたし
初夢に見る上代の魚市場
夕暮の長き若布を洗ひけり
みつちりと合挽肉や春の海
七曜に指足らざるや梨の花

佐藤文香さんの俳句入門書、『俳句を遊べ!』は、わたしが一番好きな俳句入門書です。


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