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乳と卵

乳と卵 川上未映子

あらすじ

娘の緑子を連れて大阪から上京してきた、「わたし」の姉でありホステスの巻子。 巻子は豊胸手術を受けることに取り憑かれている。
一方で、巻子の娘・緑子は言葉を発することを拒否し、ノートに言葉を書き連ねる。
夏の三日の間に展開される哀切なドラマは、身体と言葉の狂おしい交錯としての表現を極める! 日本文学の風景を一夜にして変えた、芥川賞受賞作。(Amazonより)

感想

うーん、後半難しくてよくわからない展開だった。なかなか難しい。
ひとつの文がすごく長くて、読んでるというか、おしゃべりを聞いてるという感じ。方言で書かれているんだけど、それがすごく心地いいというか、好きだった。

母の巻子は豊胸手術のことばかり考えていて、娘の緑子は初潮を迎えようとしている。
緑子の日記がところどころに綴られていて、それで緑子のもやもやとした気持ちがわかる。しかも、この緑子のもやもや、すごく共感できる。

私も、緑子みたいなこと考えてた。というより、今でも考えている。生理来るのイヤ。妊娠するのイヤ。どうしてお母さんは胸を大きくすることばかり考えてるんだ?私を産んだから胸が小さくなった?じゃあ産まなければよかったじゃん…もやもや。そんな思いするなら私は子ども産まないわ…もやもや。

わかる。

私は別に子どもが欲しくないわけじゃないんだけど、なんで女だけこんな苦労しないといけないんだ…!!子ども産むって決めたわけじゃないのになんで勝手に身体は子ども作れる準備始めるのか謎だし、別に男が妊娠してもいいじゃん…って感じだし、股から血が出るって冷静に考えてちょっとやばい。そんな時でも普通に生活してる私たち最強すぎない?

まぁ話は逸れましたが、このもやもやがもやもやしてるのがいいと思った。自分でももやもやとしたこの気持ちはわかるんだけど、言葉で言い表すのは難しい。読んでみたらもやもやがわかるはず。

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