おうちで中華 - 涼拌干豆腐絲(千切り押し豆腐の冷菜)
中国にいたことがある人ならきっとみんな大好きな干豆腐絲(千切り押し豆腐)。ただ、現地では二束三文なのに、日本だと冷凍品のくせにやたら高いので、家で使うのは諦めていた。
だが、最近は日本でもダイエット食として注目を浴びているようで、そのお陰か、一部のスーパーでは国産の干豆腐絲を見かけるようになった。まだお値段は高めだけど、とても嬉しい。
ということで、今日の料理は涼拌干豆腐絲(千切り押し豆腐の冷菜)。干豆腐絲を使う料理の中でも、最もポピュラーなものだ。
涼拌干豆腐絲 凉拌干豆腐丝
liángbàn gāndòufǔ sī
作り方は、とても簡単。下茹でした干豆腐絲をいくつかの薬味と黒酢ベースのタレで和えるだけ。
だが、これがあなどれない美味になる。むちっとした干豆腐絲をタレや薬味の食感や香りが彩り、妙に食欲を刺激する。
メインの料理が来るまでのヒマつぶしと思って箸を伸ばすと、気付けば箸が止まらなくなり、お腹まで膨れてきている…ということがよくある。
中国では超定番の人気料理なので、皆さんもお試しあれ。
干豆腐と豆腐干
最後に余談。中国には干豆腐とは別に豆腐干という食品もある。干豆腐と豆腐干は全くの別物だが、日本では大抵混同されている。どちらも圧力をかけて水分を出す点は同じだが、以下のように製法が異なるのだ。
干豆腐
最初から布のように薄い豆腐を作り、圧力をかける。具体的には、細長い箱に数十mもの長さの布の一部を敷き、その上に大豆の煮汁を薄く流し込む。その上に布を折り返して敷き、再び大豆の煮汁を流し込む。これを繰り返し、何十層もの薄い豆腐を作ってから、圧力をかける。
豆腐干
普通に豆腐を作ったあと、圧力をかける。
因みに、今回使ったのはおとうふ工房いしかわの豆干絲(豆腐干絲)。メーカーHPには「豆干絲(別名:押し豆腐・干豆腐・豆腐麺)」とあり、当の豆腐メーカーすら豆腐干と干豆腐を同一視している。
また、「お豆腐を極限まで薄く伸ばし、水分をきって作った豆腐シートを細切りにして麺状に加工」とあるので、製法から見るとこの商品は干豆腐絲だと思うが、豆干絲(豆腐干絲)として売られている。
でもまあ、実質的に干豆腐絲を気軽に買えるようになったのは嬉しいので、今後もガシガシ売って欲しい。クイーンズ伊勢丹や成城石井でも取り扱っているようですぜ(僕自身は実店舗で未確認)。
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