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星野源と沖縄とアーティスト

twitterを眺めていたら、沖縄に暮らしている同じオンラインサロンのメンバーが、ある記事をシェアしていた。

歌手の星野源さんが21日深夜(22日午前1時)放送の「星野源のオールナイトニッポン」で、自身の楽曲でドラマ主題歌の「不思議」が、琉球大学教育学研究科の上間陽子教授の著書「裸足で逃げる」に出てくる沖縄の少女たちに届けたいと思いながら作った曲であることを明かした。

この日は、荻上チキさんがゲスト出演されていたので、私もタイムフリーで聞いていたのだけれど、そのまま寝落ちしてしまって、ちょうど聞き逃していた部分だった。

私はどちらの本も読んだことがある。少し前に”海をあげる”を読み終えた時、しばらく動けなかった。たまたま図書館で借りることができたので、今は手元に無いのだけれど、確か、著者の上間さんが感じた絶望が読者にパスされたような形での終わり方だったから。

twitterに投稿していたメンバーは、受け止める勇気が無くて、まだ読めていないと話していた。きっと、私も沖縄に暮らしていたら読めていなかったと思う。本に出てくる人が本当に近い存在だから。

さらに、その本を読めてしまう自分と読めていない沖縄に暮らす人との間にある、意識の差みたいなものの存在とそれを埋めようと行動を起こさない姿勢への抗議を突きつけられたように感じて、何の言い訳も見つからなかった。(別の記事で、上間さんはこの本は本土への果たし状だと語っていた。)

とても印象的だったことがもう1つ。

星野さんは、曲を書いている最中に上間さんの「裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち」(太田出版)、「海をあげる」(筑摩書房)を読み、「すごく影響された」と語った。
その時の思いを「『不思議』の歌詞には出てきてないんですけど、『裸足で逃げる』の中で出てくる方々の耳にどうやって染み込んでいくのかな。なんかそこを(考えた)。ドラマ主題歌だったんですが、ドラマが割とすごく都会的なラブストーリーだったので、そこと全然違うところにどうやったら響くんだろうかと。沖縄のこの街にどうやったら響くかなとずっと考えながら曲を作っていました」と話した。

 そんな源さんの姿を、彼女は、”彼はまさしくアーティストだと思う”と書いていて、はっとした。

以前バイリンガルニュースで、ゲストのyukaさん(Youtuber)が、アーティストとアイドルの違いを話していて、アーティストは個人の意志やメッセージを作品として伝える、アイドルは誰かが作った作品を完璧に表現するっていう違いがあるような気がする、と話されていたことを思い出した。

詳しくはこちらを聴いて欲しい。1時間20分あたりくらいから。

私はいわゆるアート的な仕事をしているわけではないけど、自分の意志を仕事でアウトプットできているのだろうか。意志に反する仕事はそもそも受けていないけれど、意志をもっと仕事に落とし込んでいけたらと思う。



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