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誰かいない?が、誰もいないになる日

事業をやっている人から、「誰かいい人いない?」と聞かれることがある。

たいていの場合、「いい人」の定義は、言葉の主によって異なっていて、「いい人」に関するなんとなくの「像」をもっている。だから、ミスマッチを防ぐには「いい人」を言語化していくところからスタートしなければならない。

で、この「いい人」っていうのは、つまるところ、人材と言い換えられるのだけれど、需要にフィットする人材って、地方にはなかなかいない。都会にいけば、有り余る位いるんだろうけど・・・。

季節労働で、誰でもいいから、みかんを木から採れるだけでいいから!という場合とはまた違う。いい人がいてもミスマッチが起こっている情報を耳にすることも、少なからずある。

ちょっと話が変わって、少し前、私たちの地域(人口4万人弱)よりもさらに小さな町に暮らす友人のところへ遊びに行って、子育てに関する雑談をしていた時のこと。

「え!?医療費って、小学生も無償じゃないんですか?でも、それってまだ子どもがいるってことですよね。」と言われて、その言葉に衝撃を受けた。私たちの暮らす市では出産時の金銭的なサポートはあるものの、小中学生の医療費無償化までは、実施されていない。

無償化されて欲しいなあとは思っていたものの、それはまだ、無償化してでもファミリー世帯に引っ越してきてもらいたい!という覚悟が必要なくて、無償化するには子どもがそこそこいて、自治体の金銭的な負担が大きすぎるというプラスの理由があるのだと改めて思った。

と同時に、「誰かいない?が、誰もいない」になる日は、確実に近くに迫ってきていると実感した。人材どころじゃなくて、そもそも人がいなくなってしまう日はそう遠くはないかもしれない。

さらに人材がいなければ、町の運営がうまく回らず、人口の減少は加速する。そして私は、おそらくその渦中にいることをよりリアルに実感してしまった。

新鮮でおいしいものが沢山あって、自然の中で子どもたちとゆったり暮らせる今の生活が大好きだ。「環境か?経済か?」など、二項対立の中に答えを求められがちだけれど、しっくりくる地方のあり方・暮らし方について自分なりに模索していきたいなと改めて思ったのでした。

\読んでくれてありがとうございます!/ 頂いたサポートは地域の中で使い、ご縁をぐるぐる回していきたいと思います。