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振り上げた拳の下ろし方

3歳の娘は、最近ちょっとしたことで、ぷんすか怒る。

できんのよ!
待ってって言っとるやん!
かーちゃんのばかっ!

怒る理由はいろいろ。言葉でうまく怒りを表現できないので、多くの場合、マンガみたいに地団太を踏んでいる。そこからは、もう、ほんとうにドツボにはまっていき、

母ちゃんがやってあげようか?
こっちにもっておいでや。

と声をかけても怒るばかりで、長いときは20分くらい地団太踏みながら怒っている。

で、よくよく観察していると、ずーっと怒っているというよりは、振り上げた拳をどう降ろしていいのか分からないようなのだ。怒るだけ怒ったけど、なんかもう引き下がれなくて、どう事態を収拾すればいいか分からない様子がみてとれた。

だからこちらもタイミングを見ては、

母ちゃんがやってあげようか?
こっちおいでや。

と粘り強く繰り返す。そうやって、娘が振り上げた拳を降ろせるような機会をつくってみると、そそそと近くにやってきて、わーんと泣く。で、たいていは自分が(も)悪かったことを分かっていて、割と素直にそれを認める。

で、ふと思ったのだけれど、大人の場合にもこんな状況の時ってあるような気がする。振り上げてしまった拳を、自分のプライドが邪魔したり、いろんな状況から、簡単には下ろせなくなってしまうことがある。

でも、振り上げた拳を掲げてそのまま殴りに言っても許されないのは、チャゲアスの歌の中くらいだろう。

だから、大人同士の関係でそんな状況に直面した時は、振り上げられた拳を下ろせる機会をつくる、っていう選択肢も意識してみたい。

・・・と、子どもからたくさんのことを教わっています。

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