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足りなかったのは、エッセイだった

世界を理解したいと願いながら、ここ最近は、ノンフィクションと呼ばれる本をそれなりに読んできた。

こんな世界もあるのか・・・
こんな考え方もあるのか・・・

少しずつ見えるものの解像度が上がってくるような感覚はあったものの、そこで感じたことを自分の言葉で書くときに、どこかで読んだような表現や言葉しか使えないという不自由さからはずっと抜け出せなかった。むしろ沼にはまった気分。

エッセイだけじゃなく、小説を最後に読んだのもよく思い出せない。

そんな中、amazonで彷徨っているとき、急に寿木けいさんのエッセイが現れた。twitterの140字レシピを通じて名前は存じ上げていたけれど、著書は読んだことが無かった。そして、タイトルや帯文にピンときて購入した。

で、めちゃめちゃよかった。

読みながら、私が本当に読みたかったのはエッセイだった、しかもこんな風に奥行きのあるもの。なんでここ数年読んでなかったんだろうと後悔した。

資本主義社会を生き抜く小技の詰まったビジネス書からは、かなり距離を置いているけれど、けっこうシリアスなノンフィクションばかり読んでいたので、浮かんでくる言葉がかちんこちんになってしまっていた。でも、原因を自覚していたわけじゃない。

事実をベースに書かれた文体と日常の機微を書く文体は全く違う。そしてアウトプットはいつだって、インプットした情報に縛られる。

そんなこんなで、すっかりエッセイと寿木けいさんにはまり、図書館で別の本を借りて読み、本で紹介されているレシピを真似して作っている。

焼き茄子の酢醤油

しばらくエッセイとノンフィクションを行ったり来たりしながら、読書を楽しんで暮らしたい。

どんな変化があるだろうか。

\読んでくれてありがとうございます!/ 頂いたサポートは地域の中で使い、ご縁をぐるぐる回していきたいと思います。