【詩】キス・キス・バン・バン
5分進んでる時計
心の鏡に向かって
たまに言ってあげるんだ
世界一好きだよって
いつだって何処にいたって
私は私が頼り
ヨガ教室も今週はお休み
今日は休肝日だけどサボっちゃおう
アイツの好物のサワーオニオン
バジルを散らして
録画したままのミュージカル映画
何度見返してもハッピーエンドが気に入らない
私が続編作るとしたら
ヒロインは実はターミネーターで
帝国軍にさらわれて
すごく好きだったものが
ある日突然そうでもなくなる
いつからか目を閉じなくなってたキスに
気付いた
時間の向こうに置き忘れてきた
ひと欠片の呼吸が背中を押してる
違う人生なんて
きっと何処を探したってないんだろう?
一番会いたくない人が今
一番会いたい人になる
5分進んでる時計
昔好きだった人思い出して
誕生日にあげたレターセット
あれ結局使ってくれたんだろうか?
何で今さらこんな事
まだ進んだままの時計
きっかけなんか要らない
いつだって何処にいたって
私は私が頼り
もっともっとキスをしよう
うんとうんとキスをしよう
走れ速く
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読んでいただきありがとうございます。
もう1年くらい前から温めてる詩なんですが、ミュージカル映画の「チキ・チキ・バン・バン」のテーマ曲をモチーフにしてます。気づいてもらえたら嬉しいです。
書き終えてふとこのタイトルを検索してみたら、みんな使ってるんですね、やっぱり。映画のタイトルから、いきものがかりの歌まで。自分だけじゃない気がしていた。でも悔しいから書き直さない。
「チキ・チキ・バン・バン」大好きだったなあ、夢があって。広川太一郎さんの吹き替えが特に素敵。
読んでいただき、ありがとうございます。 ほとんどの詩の舞台は私が住んでる町、安曇野です。 普段作ってるお菓子と同じく、小さな気持ちを大切にしながら、ちょっとだけ美味しい気持ちになれる、そんな詩が書けたらなと思っています。