【詩】さびしい道
誰ともすれ違わなかったね
さびしい道だね
真っ青な顔でいきなり誰か出て来て
通せんぼしてくれても良かった
車だと速過ぎて、歩きだと遅過ぎる
とっくに寝静まっている時間なのか
それとも既に息をしていないのか
あの動物たちが絶滅したのは知っている
だから僕たちが生まれて来たんだけど
代わりになれないことも知っている
彼らより少しだけ賢い筈の僕たちが
どうしちまったんだろう?
誰ともすれ違わなかったね
すれ違わなくて良かったのかもしれない
僕を見たらみんな驚くだろう
驚いてそして逃げてくだろう
何故なら僕は生き残り
きっと恐ろしい姿をしている
さびしい道だね
さびしくても道はあるんだね
何をしても許される、そんな自由だけがあって
気が変になりそうさ
大声で歌ったら道に悪いかな
それとも明日はさびしくなくなるのかな
このまま歩いていったら
いつかは私も
道になれるというのか
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お読みいただきありがとうございます。ネット詩誌「MY DEAR」の335号が公開されました。レギュラーメンバーのページに私の新作2篇を掲載いただいてます、これはそのうちの1篇です。他の方の素晴らしい作品も沢山掲載されてますので、興味がありましたら是非。
石川敬大様編集の「凪組アンソロジー2024」に作品を寄せております。うたもも様に詩を読んでいただきました。ありがとうございます。丁寧に読んでいただき感謝です。
読んでいただき、ありがとうございます。 ほとんどの詩の舞台は私が住んでる町、安曇野です。 普段作ってるお菓子と同じく、小さな気持ちを大切にしながら、ちょっとだけ美味しい気持ちになれる、そんな詩が書けたらなと思っています。