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乳児院ではたらく: 世界中のこどもたちと家族に、幸せが訪れますように


「先生、こどもすきなんだね」

今日、乳児院の子供を連れて薬局に行ったら、こんな言葉をかけてもらいました。すこーーーしどころか、とてつもなく嬉しかったので

4月からはたらきはじめた乳児院のこと、じっくり考えたいと思いました。




こんな子供達がいるんだよ

親御さんたち、命を守っているだけで立派すぎるんだよ

完璧にできなくたっていい、一人で頑張らなくてもいいんだよ



って
そんなことが、こどもとの向き合い方に悩んでいるだれかに
少しでも伝わったら嬉しいです。


  1. 乳児院ではたらくって

  2. どんな子どもたちがくらしているの?

  3. 乳児院のおしごとと、子供のこと

  4. こどもたちの今後 (と、わたしの今後)


1.乳児院ではたらくって

0から3才の可愛すぎるお子たちに、愛をありったけあげるのがわたしの仕事です。看護師として配属されたけど、やることは保育士さんとほとんど変わらなくって。わからないながらに、今までの子供と関わってきた経験を最大限にいかしながら、他の職員のいいところから学びながら、日々奮闘しています。

2.どんな子どもたちがくらしているの?

さまざまな理由で、家族と一緒に暮らせない子供達です。親の精神疾患による養育能力の低さや、親の自殺、親が留置中など、理由はほんとうにさまざまで、どのケースを見ても心が痛みます。

子供は何にも悪くないし、一概に親が悪いって話でも全然ないから、もっと子育てに優しい国にならないかなと、そればかりを願ってしまいます。

3.乳児院のおしごとと、子供のこと

ほとんど、育児です。わたしが見た一番小さい子は生後5日で入所してきました。
特にちいさい赤ちゃんは、泣くのが仕事なので

お腹すいたよ
眠たいよ
抱っこしてよ
おしっこ変えてよ

と、泣くことで不快な気持ちを教えてくれます。

もちろん
ミルク、寝かしつけ、だっこ、おむつ替え

こんなふうに前後の様子に合わせてできる限りのことをしますが、それでも泣きやまないことも多々あります。

こんなことを思うのは不謹慎かもしれませんが、仕事だから、終わりがあるからと
何をしても泣き止まない赤ちゃんに対して怒りの気持ちが湧くことは少ないですが

24時間、終わりのない育児をしている親御さんにとって、体調やその時の気分次第では、ニコニコと対応できないこともあるだろうと
容易に想像がつくようになりました。




もう少し大きくなって、1才をすぎると少しずつ言葉を覚えていきます。

自分の意思もはっきりとでてきて、「あ、あ」と何かを指さして一生懸命に伝えようとしてくれたり、大人が言ってることにうんうん、と頷いてみたり。

このくらいの時期は、わかってるけど伝えられない、ていう一番もどかしい時期みたいです。
だから、思い通りにいかないことが少しあると、それを上手に伝えられなくて

ぎゃーーーーーー!


この世の終わりのように泣き叫びます。
その声の大きいのなんのって、

しかもそれが一日に何回も。

加えて、大人を独り占めしたい、甘えたい気持ちも大きくて
一度ぎゃ、となるとなかなかにおさまりません。

甘えたい気持ちなんて当たり前だし、なんとかして受け止めたいけども
他の子の気持ちもある中で、なかなか真っ直ぐに向き合えないことも多くて

どうしたら、それぞれに、大事な存在なんだよってことを伝えられるのか
なかなか答えは見つかりません。

兄妹の多い家なんて、親自身も人間らしい生活をおくりながら、
交錯する子供たちの気持ちに向き合い続けるのはハードすぎるなと
想像するだけで恐ろしいくらいです。



だから、子どもを大切にしようとすればするほど、親自身の暮らしが豊かとはかけ離れていくのではないかと、思ったりしています。

でも、子供はよく見ています。
お母さんの疲れてる顔、悲しい顔、怒ってる顔をみて
やっぱりちょっぴり悲しくなると思います。
もしかしたら、ちょっぴりどころじゃないかも


子供をかなしませよう、なんて望んでる親なんていないと思います。


やっぱり、親は子に、子は親にできるだけ笑っていてほしいと思うのがあたりまえだとおもいます。


だから、

おかあさんもおとうさんも


"自分のことを大事にする"ことが
こどもを大事にすることに繋がるんだよって

"自分に優しく"したら、子供に優しくしてるってことだよって

もちろん夫婦でお互いにもね


子を育てようとするんじゃなくて
一緒に暮らしていこうよって


そんなことを生意気にもつよーーーーく思っていて、すごーーーく伝えたいことです。
(言葉にするの下手くそすぎて、伝わっているだろうか?)


2.3才のことも書きたかったけど長くなってきたので、今日は割愛。
言いたいのはめちゃめたゃ可愛いってことだけ、それだけです。

4.こどもたちの今後 (と、わたしの今後)

ここで暮らすこどもたちの、今後についてです。ある子は元いたお家に、ある子は里親のもとに、ある子は児童養護施設に、旅立っていきます。

ここで気づくのは、引き取りたい、と思う親が大半ということです。なんなら、保護にも反対しているくらいです。
やっぱり、自分の子を大切に思わない親はなかなかいないのだと
たとえ子どもを大切にできない瞬間があったとしても、一概に責めてはいけないと思わされます。

少し、わからないだけだったりするからです。育児を義務教育で教わるわけではありません。自分がしてもらってきたものが、全てだったりするんです。

この世の中は、(少なくとも私が知ってる限りでは)
子どもを育てている人に対して、リスペクトが足りなすぎると思います。
赤ちゃんって、最初はなんにもできないんです。動物の中ではめずらしいらしくて、子鹿なんて生まれた時から立てるでしょ?
でも、人間の赤ちゃんにできるのは精一杯なくことだけ。

生きたいよう、って


それに応えるだけで、命を守るだけで、どんなに大変でどんなに立派なことなのか

これって、やっぱりやってみないとわからないものなのかな?

だとしたら、みんなやってみればいいのにな

そんな機会が教育の場であったら、産後にお父さんもすぐ赤ちゃんと過ごせる機会があったら

とかって
なんだか、環境も整う必要があるのかなと

こんな感じで、子育て支援の場に少し足を踏み入れたら
もう、実はたっくさんありました。おかあさんとパパの味方になってくれる場所


だけど、やっぱり世の中の風潮は根強くって
一人で抱えてるひとほどに、支援が必要な人ほどに

自分のこどもだから自分が頑張らないと。
誰かに頼っちゃだめだ。

そんな考えで

もしくは

子供と一対一、もう外にも出られないなんてことも

全然あるんじゃないかと思います。


わたしは、せっかく沢山ある、助け合いの場が必要な人に届いたらいいなと

ハードル低く、行ける場所になればいいなと思っています。


子育て支援
子育てマップ
子育てサークル

そんな言葉で検索、です。

でも、本当にしんどいひとは、情報を知る暇もないくらいに、こどもと、自分と向き合ってるのではないかと思います。

だから
これから何ができるか、どんな方法がいいのかわからないけど


世界中のこどもたちが幸せでいられるために

まず、周りの大人が笑顔でいられる社会になりますように と


今は乳児院で子供との向き合い方を沢山勉強させてもらっていますが、

海外の孤児院を見学したりと
いろんな場所の、いろんな子育ての形を知り

自分のできることを見つけて行動したいと思っています。

今日はその決意を。

そして、これを読んでくれたママさんパパさんの力が少しでも抜けたらいいなって、傲慢にも思っています。



薬局のおばさん、声をかけてくれてありがとう。
子供との関わりって正解がわからなくて、自分でもこれでいいのか?と不安になることだらけだけど
子供好きなんだね、って
それが伝わっているなら、子供にも好きが伝わってるなら尚更
すごく嬉しいと心から思えました。

だから、全国のぱぱさんままさん、お子さんが大好き
それだけでいいじゃないかー!

つかれたときは助けられていいじゃないかー!



こんなにも拙い文章を最後まで読んでくれてありがとうございます。

ゆうひ

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