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毎日することは? 迷ったときは…? 山田社長の7ルール

地域新聞社の山田社長に自身の「7ルール」を伺いました。さまざまな経験によって生まれたルールからは、大切にしている価値観や人生論、社長としての想いが伝わってきます。さらにプライベートでのルーティン、家庭での意外な習慣など、知られざる一面も垣間見ることができました。

山田社長が語る言葉の数々から、人生をより良くするヒントが見つかるかもしれません。

山田 旬(地域新聞社 代表取締役社長)
1970年8月20日生まれ。東京都出身。1994年、新卒で第一生命保険相互会社に入社。2004年に地域新聞社入社、2019年11月に当社とショッパー社(子会社/2021年1月解散)代表取締役社長に就任。妻、息子2人の4人暮らし。趣味は、武道(空手、合気道)、読書、映画鑑賞、散歩(知らない町を歩く)、ジョギング。お酒が好き。

山田社長の7ルール

1. 何が起きても動じない

山田社長:座右の銘は「人間万事塞翁が馬」です。人生で不幸だと思うことがあっても、後々それが福に転じることがある。逆にこれは福だなと思っても、後々あまり良くないことに転じる場合もあります。

人生は何が起こるか分からないし、どうなるのかも分かりません。だからどんなことが起きても一喜一憂しない、何があっても動じないことをモットーとしています。

前職でこんな経験がありました。新卒で入社した第一生命に在職時、人事異動で「ここに配属されるのは嫌だな」と思う支社があって。そう思っていたら見事にそこに配属されました(笑)。でも配属されたら大変ながらもいい経験ができ、楽しかったんです。ボスである支社長は叩き上げのエリートでとても面白い人でしたし、今でも付き合いのある1歳上の先輩にも出会え、いろいろと救われました。

何がどう転じるか分からないものだな、と実感しました。そういった経験もあり「何が起きても動じない」ことを大事にしています。

2. 迷ったときは書く、走る

人生で壁がないときはありません。何もないと、おそらく人間は自ら壁を探すと思うんです。若い頃は壁にぶつかると「どうしていいか分からない」と思うこともありますよね。僕は壁に直面したとき、現実を直視します。壁にぶつかったり、迷ったりしたときに逃げると追ってくると思うので、真っ当に向かっていきます。

迷ったときは、考えを可視化するために書き出します。文章ではなく、マインドマップのような言葉の羅列です。不安なことや気になること、そこからどうすれば良いか? などをどんどん書き出していくんです。そうすると選択肢が出てくるので、その中からベストなものを選びます。

あと考えがまとまるのは、ジョギングしているとき。走っていると不思議と考えがすーっとまとまっていき「これでいこう!」と見えてくんです。走り終わると頭がスッキリしています。

迷ったときは、書く、走る。そうすると考えがまとまり、壁の乗り越え方が見えてきます。

※撮影時のみマスクを外しています

3. 毎日運動する

2005年から17年ほど、毎日運動しています。朝と夜に20分ずつ行っています。

▼朝晩の20分運動メニュー
・丹田呼吸法 
・プッシュアップバーで腕立て伏せ 15回×2セット
・拳立て伏せ 15回×1セット
・腹筋ローラー 15回×3セット
・空手の型
※朝はこのメニューの代わりに1時間ほど走ることも

最初に丹田たんでん呼吸法を行います。ヘソ下3寸の臍下丹田せいかたんでんを意識した呼吸法です。僕の部屋から神社を見ながら3分くらい、体の中に気を通すイメージで体をゆるめます。

続いて足を椅子で上に上げた状態でプッシュアップバーという器具を使った腕立て伏せと、拳立て伏せ(拳で体を支える腕立て伏せ)をします。そのあと腹筋ローラーを使って腹筋を鍛えます。ローラーを手に持ち、前方に転がして体を倒し、体勢を戻します。締めに空手の型をやります。

朝は目を覚ますためですね。「今日を生きて迎えることができ、ありがとうございます」と感謝の気持ちを込めて行っています。朝に軽運動をするとスッキリします。夜はクールダウンのため。日々さまざまなことを考え決断しますので、体力的な疲れよりも脳が疲れるんですよ。なので、夜はリフレッシュするために行っています。

運動を続けてよかったことは、ぽっこりお腹が消えたことですかね。もともと僕は体育会系でストイックにやるのは好きなんです。やり始めたら毎日続けないと気持ち悪いので、まさに自分のルールとなっています。

4. 家事は「手伝う」ではなく「させていただく」

コロナ禍でリモートワークやフレックス勤務をすることもあり、家で家事をすることが増えてきました。昔は家事をやったとき、カミさんに「家事を手伝ったよ」と言っていたんですが、今は「家事をさせていただきました」と言っています。

きっかけはお袋との会話。「家でちゃんと家事をやっているの?」と聞かれて「ちゃんとやってるよ。風呂掃除とか手伝ってるよ」と答えたら「それは“させていただく”って言いなさい」と(笑)。最初に聞いたときは笑いましたが「そうか」と納得もしたんです。「手伝う」だと、まるで家事がカミさんの仕事みたいじゃないですか。でも、家事は共同作業。旦那が家事をやることは普通なので「手伝う」は確かに違うなと思ったんです。それで今では「風呂掃除をさせていただきました」と伝えています。「させていただく」とへりくだって言うのは、半分冗談もありますけどね。

家事をやっても掃除や洗濯のやり方にだいたい指摘が入ります。洗濯だったら「たたみ方が雑」「干し方が汚い」「洗濯機に洗濯物を入れすぎ」とか(笑)。もともと掃除や整理整頓は好きなので、カミさんの指導を受けながら家事をさせていただいています。

5. ポジティブな言葉しか発さない

喋るときも書くときも、言葉を大切にしています。僕は基本的にポジティブな言葉しか言いません。例えば「つらい」「苦しい」「悲しい」などのネガティブワードは言わないですし、考えないようにしています。「うれしい」「楽しい」「ありがとう」など、ポジティブで明るく楽しい言葉を発するようにしています。

近間さん(近間之文氏:地域新聞社の創業社長)がポジティブワードを使う人でした。「私は言葉に気を付けている」「だからあまりネガティブなことを言わないだろ?」と言われて、「確かに」と思ったんです。近間さんはプラスの言葉しか言わなかったので、意識していたんだと思ったんです。

言葉一つで相手を傷つけてしまうこともありますからね。僕は口が悪いところもあったので、キツいと思われがちなんです。だからこそ気を付けています。ポジティブな言葉を使っていた方が、運が良くなると思いますし。

6. 社長コラムは「客先で話せること」を書く

ガルーン(社内のグループウェア)で、毎週「社長コラム」を書いています。

「社長コラム」では、さきほど話した通りポジティブな言葉を使うことは決めていました。あと意識しているのは、お客様との話のネタになりそうなことを書いています。自分が営業だったらお客様とこういう話をするな、と考えています。例えば雑学やうんちく、時事ネタなど。若い頃は、社会について分からないことも多いと思うんです。なので「物事の本質とは何か?」を僕なりに考えて発信しています。

そもそもの始まりは2015年。地域新聞社では常務、ショッパー社では専務を務めていたときに「山旬(やまじゅん)通信」という名前で、ショッパー全社に向けて毎日書いていました。その後「専務通信」に名前を変えて発信していたのですが、毎日だとなかなか読めないだろうと思い、週1回に変更。いったん休止した時期もありましたが、全部で311回まで書きました。

2019年11月に僕が社長になってから地域新聞社とショッパー社全社に向けて「社長コラム」が始まりました。現在で119回です。専務通信も含めると、合計で430回、社内への発信を続けています。

「社長コラム」vol.119の冒頭部分

7. 社員=仲間全員を大切にする

僕は子どもの頃から「いつか社長になりたい」という想いを持っていました。親父も社長ですし、自分で城を築くことに憧れていました。

新卒で第一生命に入社し、10年の区切りのタイミングで転職活動を行い、2004年2月に地域新聞社に入社しました。支社長や営業本部本部長、常務取締役を務め、僕が社長に就任したのは2019年11月。正直なところ、社長になってすぐの頃は常務時代の延長線上で、考えがそこまで大きく変わらなかったんです。

社長が重責だなと感じたのは3カ月ほど経ってから。社内外など周りからの目も変わりました。それまでは近間社長がいるという後ろ盾がありましたが、自らが会社の舵取りを行い、最終決断を行うことに。社員一人ひとりの生活も当然ありますし、これは大変だと実感しました。社長というポジションに就いて体験してみないと分からないことでした。

そこから社長としての意識が変化していくのですが、特に大きかったのは社員を見る目ですね。良くも悪くも自分の配下の社員を大事にする傾向ってあると思うんです。営業本部長だったら営業部の社員、編集部長だったら編集部の社員とか。直下の部下がかわいいわけです。ですが社長になれば、当たり前ですが社員全員のことを考えます。

社員とは仲間ですよね。仲間がいるから、この会社が成り立っている。前からそう思っていましたが、その意識がより一層強くなりました。社員の働きがい、生きがい、一方で収入面もあります。そういったことも踏まえ、社員=仲間全員のことを大切に考えるようになりました。そして、感謝の気持ちで接しています。

山田社長の7ルール
1. 何が起きても動じない
2. 迷ったときは書く、走る
3. 毎日運動する
4. 家事は「手伝う」ではなく「させていただく」
5. ポジティブな言葉しか発さない
6. 社長コラムは「客先で話せること」を書く
7. 社員=仲間全員を大切にする

このnoteを書いた人:編集部 岡本( Twitter / Web記事

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