第14回 好き嫌いは遺伝か?環境か?! -味がヒトに及ぼす作用ー
2016.11.18
藍原 祥子
生命機能科学専攻 応用生命化学講座 食品・栄養化学教室 助教
概要
甘い、苦い、甘辛い、しょっぱい―― 。私たちは口にしたものをさまざまに表現する。ヒトはこの感覚を頼りに、味には共通の質があること、それらが自然界に存在する分子に由来することを見出してきた。そして味覚とは生来、動物が有用なものと有害なものを分けるために発達させてきた生理機能であると考えられる。さて、食べ物を商品とするほどヒトの文化が成熟してくると、味を調えることで付加価値を生