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給与を上げない理由は、社員の流動性がないから


三菱ケミカルグループ社長 ジョンマーク・ギルソン氏

記事のタイトルは「高付加価値経営、値上げからポジティブな流れを」だ。記事名のセンスはさておき、内容は非常に濃くシンプルにまとまっている。ジョンマーク氏の経営に対する考え方に共感したので軽く取り上げる。三菱ケミカルは良い会社だ、たぶん。


給与を上げない理由は?

会社が利益を上げなければ、給与が上がることはない。だから、原材料が高騰した場合、価格に転嫁して商品の値上げをせざるを得ない。その結果、会社は利益を確保できて、会社員の給与を上げることが出来る。給与を上げる話は、理解できる話だと思う。問題は給与を上げない理由だ。1つ目は長年生産性が上がらず利益が増えてないこと。2つ目は昇給しなくとも従業員が出ていかないので、昇給するインセンティブが低いこと。こんなストレートに!!つまり、ある程度転職が活発化した経済では、優秀な人材は他社から声がかかるため、昇給して自社で繋ぎとめる動きがでる。これをジョンマーク氏は企業間で競争があるので経済が健全だと言っている。確かに、転職が活発じゃないから、新卒の時しか企業が力を入れないってのも頷ける。結果新卒の給与がバカ高いが、そのあとの昇給は緩やかにしてしまう。

高付加価値を生む人財のマインドセット

ジョンマーク氏のマネージャーやリーダーに求める仕組みについて参考になったので、備忘録としてメモしておく。これまでは人をコントロールしていく役割が主だったが、今後は、人を導いたり、励ましたり、社員がより良い取り組みが出来るようにする、そう変わっていくべきだ、と語る。

  • 小さいことかもしれないけれど、あすはもうちょっと良くなろう

  • 新しいアイディアを試したい

  • こうすればもっと顧客に満足してもらえるはず


経済の主導権を握るアメリカ企業から学ぶことは多い。日本企業は日本人の誇りを大事にしているから、日本企業の優秀な経営者の話を聞きたがるが、優秀な日本人経営者はたいていの場合海外から刺激を受けている。貪欲に学ぶなら源流を辿る、その意識が必要なのだろう。まー、いち会社員は近々値上げされる電気代で戦々恐々しているんだが。

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