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柔道整復師の私が介護業界でVBAを勉強し始めたわけ④


 月の売上報告をする際に必要な満額を計算するという行為ですが、今まで介護度別の人数を手で数え表に入力し、月の曜日の回数も手で打ち換えていいたとのこと。これを極限まで簡単にすることはできないだろうかと考え、必要な仕様を書き出しました。

・月を指定したときに、曜日の回数を算出
・利用者情報からその曜日に利用する人数を算出し、金額を計算

 …意外と少ない?これなら私でもできるかもと作業を進めていくと、すっかり忘れていたある事実により作業の手が止まりました。介護に携わる方はご存じかと思いますが、認定の違い(要介護・要支援)によって料金計算の仕方が違うのです。単純な単価×回数ではない計算式にあてはめられないため、条件を付けた計算式が必要になります。もちろん知ってはいたのですがこれをプログラムに取り入れるとなるとまるで見当がつきません。個人的には初のどん詰まりでした。

 プログラミングを勉強し始めてからは雛鳥のようにべったりしがみついていたヤフー知恵袋で質問してみたのはいいものの、私の質問下手と介護保険の仕様という特殊な状況のためほしい回答は得られず。頭を抱えた私はほぼダメもとで趣味のゲーム用のTwitterでこんなことをつぶやいてみることにしました。

VBA詳し人いません?説明ややこしいかもしれないけど話聞いてください…

 すると思いがけない人から連絡が。長いこと一緒にゲームをしていた友人が最近プログラマーとして働き始めたというのです。彼女は「VBAは専門じゃないけれど」と言いながら、私のやりたいことを時間をかけて聞き、いろいろなヒントをくれながらその実現に手を貸してくれたのです。

 それがあってからというもの、彼女とはゲームをほぼしなくてもお互いの作業の質問をしあったり(私からの質問が8割)、意見交換をしながら仕事のモチベーションを保っています。思いがけない助っ人でしたが、改めて人と人との繋がりは何物にも代えがたい財産だと思わされる出来事でした。

そして完成したのがこのシートです。なんとも素人作成っぽい見た目には目を瞑ってほしいところですが(笑)

満額計算用シート

 意外と時間がかかっていた満額の算出がボタン2つでできるようになった点、もともとあった計算表に組み込んだため今まで使っていたスタッフにもわかりやすく、受け入れてもらいやすかったのでとても喜んでもらうことができました。自分で作ったものが誰かの助けになるって嬉しいなぁ、これで現場が少しでも楽になるならと次の無駄探しにも熱が入ります。

 しかし見計らったようなこのタイミングで、本社からこんなLINEが会社全体のグループへ。


「毎日利用した人、休んだ人、半日ごとの売り上げを記録してほしい。」

 一緒に送られてきたフォーマットを見てまたげんなり。ちょっと打つ人の気持ち考えてない気がする…むしろこれって必要?そう思っても、もちろんそんなこと本社の人に言えるわけもなく…。
 また「どうにかしてくれ〜」とか言われたりして。そんな嫌な予感を抱えていた私ですが、その予感は当たり、数分後にはどうにかしてほしいとスタッフから電話で泣きつかれ、潔く腹をくくることに決めたのでした。

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