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盆栽とNotionと私 〜Notionで盆栽管理をしてみる

今回お話しするのは、『Notion』を『盆栽』のお手入れ管理に使ってみよう、という非常にニッチな内容です。

まずは『Notion』について

 「Notion」とは私が説明するまでもなく、もうかなり浸透したのではと思うメモアプリだ。公式で「オールインワン・ワークスペース」と言うとおり、メモ・ドキュメント作成からプロジェクト管理・タスク管理、社内Wikiなど、その機能は多岐にわたる。

  ただし、「何でもできる」ということは使い手の目的意識や習熟度に左右されるところが大きく、「あれもこれも手を出してみてイマイチ使いきれずに終わる」ということも多い。
    
そう、私の実体験です!「Notionのいろいろな機能を使ってあれもこれもしちゃうぞ」と思っていた時期が私にもありました。
 ネットで見かけた良さそうな使い方を手当たり次第に突っ込んでみたものの、結局は日記に毛が生えた程度の使い方しかできず、持て余して中途半端に放置した状態に。
    
 その放置状態だったNotionを再活用するためにどう使っていこうかと考えたときに、自分のための『知的生産』用ツールとして使っていきたいと思った。そのために、Notionのデータベース機能をメインに使っていこうと思ったことが「Notionで盆栽管理をしよう」というアイデアに結びつきました。
    
    自分のための『知的生産』用ツールとしての使い方については、整理してお話しできればいいなと思っているので、また別の機会に…。

私の盆栽遍歴

 ここでもう一人の主役、『盆栽』の登場です。

五葉松と雪割草

 私はかれこれ5年ほど盆栽を趣味としている。
 以前は自力で盆栽を育成・維持管理しようとしていた時期もあったけれど、枯らしてしまうことのほうが多く、自分は独学でやるには限界があるタイプだと悟り、盆栽教室に通ってお手入れのコツやタイミングなどを学ぶことにした。
    
 盆栽教室に通うメリットは、先生に作業のポイントやコツを教わりつつお手入れができること。特に植え替えは土や鉢の準備など、個人でやると時間と手間がかかるけど、教室で用意してもらえることがほとんどなので非常にありがたい。
    
 一方で、デメリット(?)は月一回の盆栽教室なので、新しい盆栽がどんどん増える(笑)。
 特に最初の1〜2年は、毎月のように新しい樹木や植物を鉢に植え込むことを学ぶのでひたすらに鉢数が増えた。3年目からは作った盆栽のお手入れがメインになり増加スピードはグッと遅くなったが、現在も20鉢以上の盆栽を同時並行にお手入れしている。(この記事を書くために改めて盆栽の数を数えてみてこんなにあったのかとびっくり…)

盆栽管理をしようと試みては失敗していたあの頃

 盆栽教室に通うようになって、盆栽がどんどん増えていた頃に、実は一度Notionで盆栽管理ページを作ろうと挑戦したことはあった。
 その頃は、前述の通り、なんとなく何でもできるからスケジュール管理&日記みたいな感じでNotionを使いつつ、「なんか表計算みたいなことできそうだから作れないかなー」くらいの軽い気持ちで弄ってみて、あえなく撃沈。
    
 デジタルの管理で撃沈し、「デジタルがダメならアナログ管理よね!」とバレットジャーナル(ノートに手書きフォーマットで、スケジュール管理やタスク管理を自由にカスタマイズする手帳術)で「盆栽管理ページ」を作成してみたことも。

 しかしこちらも手間がかかり途中で挫折…。
 手書きノートなので、一冊終わるたびに次のノートに「盆栽管理リスト」のフォーマットを手書きで作らにゃならんのがどんどんめんどくさくなってしまったのが主な敗因でした。

Notionのデータベース機能を知って再チャレンジ

 Notionの使い方について紆余曲折を辿った末に、「知的生産のためのツールとしてNotionのデータベース機能をもっと活用したい」と思い、いろんな方のブログなどを読んでいくうちに「リレーション」「ロールアップ」という機能を知った。
 お恥ずかしながら、以前はNotionにそういう機能があることだけは何となく知っていたけれど、それを活用するところまでは至らなかった。

 「リレーション」と「ロールアップ」、このふたつを駆使すれば、あの時挫折した盆栽管理ページも夢ではないんじゃないか?と思い、「『Notion』を『盆栽』のお手入れ管理に使ってみよう」に再チャレンジすることにしました。

リレーションとロールアップを活用して盆栽管理ページを作成

 まず、盆栽管理ページに再チャレンジするに当たって、どんなものを自分が求めているのか?を整理。

  •   「どの盆栽に」「いつ」「どんな作業をしたのか」が分かるログ機能

     20鉢以上の盆栽それぞれに異なる作業時期・間隔、作業内容を同時並行で進める場合があり、次回のお手入れ時期や作業内容に向けたリマインドに使えるように、整理して記録を控えておきたい。
    例:今日●●に針金かけしたから6ヶ月後に外す、今年○○を植え替えしたから次は2年後、など

  • 「樹種」だけでなく「作業」も一覧できるようにしたい

     盆栽ごとにお手入れ作業をアーカイブしたいし、同様にお手入れ作業を主軸にしたデータを一覧できるようにもしたい。
    例:肥料や消毒は定期的に実施しなければいけないので、「肥料」「消毒」という軸で作業した日付と樹種のデータを一覧で見られると作業忘れ・漏れが防げる

  • Notionw使用するのがスマホ・タブレットが多いため、入力する項目が多すぎると確実に息切れしてやらなくなるので、シンプルなリストにする

 ということで試行錯誤した結果、用意したのは3つのリスト。

①「盆栽一覧」…全ての盆栽を個別に登録

②「作業一覧」…盆栽に関する作業を洗い出して個別に登録

③「日別作業一覧」…盆栽に関する作業をしたら日別に入力するページ

盆栽管理ページの使い方

1. 盆栽のお手入れ作業をしたら「③日別作業一覧」に記入。(今回は「6/2」に「クロマツ」の「芽摘み」をしたと仮定して入力してみます)

IDを記入し、日付を選択。「ID」は西暦下二桁+3桁のナンバリングにしています。

2. 「樹種」欄からお手入れした盆栽を選ぶ。

今回は「クロマツ」を選択します
名前が出て来なくても検索したら出てきます
クロマツを選択できました。

3. 「作業」欄も同様に、実施したお手入れ作業を選択する。

今回は「芽摘み」を選択します。
  「③日別作業一覧」で「ID」「日付」「樹種」「作業」の欄が完成しました。

4. 「①盆栽一覧」「②作業一覧」のプロパティには、「③日別作業一覧」とのリレーション、ロールアップが設定してあるので、それぞれの欄に自動的に反映される。

②盆栽一覧。『クロマツ』の行に自動的に『日付』『作業』『ID』が入りました
②作業一覧。『芽摘み』の行に自動的に『日付』『樹種』『ID』が反映されています

5. 「①盆栽一覧」でそれぞれの盆栽を選ぶと、個別のページが開く。
「③日別作業一覧」とリレーション、ロールアップで紐づけてあるので、『ID』欄で該当のIDを選ぶと『日付』『作業』が自動的に表示されます。

①「盆栽一覧」の「クロマツ」の個別ページ。『ID』欄で該当のIDを選ぶと『日付』『作業』が自動的に表示されます。
 ②「作業一覧」の「芽摘み」の個別ページ。こちらも上のクロマツのページ同様に、該当のIDを選択することで『日付』『樹種』が自動的に表示されます。

※ここが「日別作業一覧」とうまく連動して、自動的に表示されるようにできるとめちゃくちゃラクなんだけど…私の知識ではこれが精一杯。もし良い方法をご存知の方がいらしたら教えてください。

盆栽管理ページを作ってみて

 今回Notionで盆栽管理ページを作ってみて一番感じたのは、「これで盆栽のお手入れ情報が一元化される!」という安心感。今まで情報をあちこちに書き散らしてしまいなかなかまとめきれなかったので、少しは私の盆栽たちの情報・データが蓄積されるといいな、と思っている。

 自分がやりたいと思い描いていた機能はほぼ入れられたので、今のところは満足。

キンズ

これで作業忘れが減ったり、お手入れスケジュールを把握できるようになるといいな〜と期待!

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