『今のままでいいから』と言われて、ほっとするなら~ときには休憩も大切~
『今のままでいいから、
今在るものを壊して、組み直してみたら?』
数年前。
小さい頃からわたしを知っている方から
言われた言葉だ。
その当時は、
自分を変えなくては、と焦り、
自分の不足を努力して埋めようとしていた。
自分はもっともっと頑張るべき、と
力(りき)んでいたとも言える。
けれど、
わたしの様子を見ていたその方は、
『不足というより……』
と静かに口火を切り、
冒頭の言葉をわたしにくれた。
言われた直後は、
その言葉が理解できず、
『……はぁ。ちょっと、考えてみます』
と気のない返事をしたと思う。
ただ、そのとき、
どこかほっとしている自分に気がついた。
自分の不足を補おうと
意気込んでいたはずなのに、
その一言で、
その決意がぐらりとゆらいだ。
『わたし、このままでいいんだ……』
と思ったら、入れていた力も緩んでいった。
おそらく、
そのときのわたしの本心は
『努力したい』
ではなく、
『休みたい、ゆっくりしたい』
だったのだと思う。
不足を埋めても、
また新たな不足を見つけて、
努力をし続ける。
永遠に終わらないループに
嫌気がさしていることに気がつかなかった。
今の自分でも、
充分にできることがあるのに、
あえて、
自分のあら探しをしていたのだと思う。
その方の一言で、
努力することを一旦休憩し、
これからどうしていこうか、
どうしていきたいか、
を考えるきっかけにもなった。
努力が悪いわけではないが、
ときには休憩も大切だと学んだ出来事だ。
もし、
『今のままでいいから』
と言われてほっとするなら、
今している努力を少し休憩してみるのも
いいかもしれない。
今のあなたが欲しているのは、
努力の先にある『理想の自分』じゃなく、
今のあなたを『ほっとさせるひととき』
かもしれないからだ。
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