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「金継ぎと時間」漆でなおす、手間ひまをかける

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2023.11~12に鹿児島県にて行われた展示会「金継ぎと時間」のキャプションを公開します。 なぜ、伝統的な漆を使った器の修繕をし、時間や手間をかけるのか、について、金継ぎ師が7…
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#鹿児島

世界でひとつ

世界でひとつ

修繕をしていて、形も年代も傷も、まったく同じ、というものは、これまでありません。

また、その直し手が、器や傷にどんな印象を持ち、どんな風に直すか、どんな線を描き、
どんなボリュームで塗り、仕上げの微細な調整はどうするのか。
直し手の違いによっても、まったく同じ修繕の器というのは、世界中にひとつも存在しません。

たとえばすぐに買い直せる規格品のマグカップが、傷を得て、それに修繕が加えられたこ

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