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夢日記(透明ポルシェ編)

透明なポルシェに乗る夢を見た。最新作のポルシェだそうだ。ボディーが透明のフィルムできた、正真正銘、すっけすけのポルシェ。油膜のないポルシェ型のシャボン玉のようにも見える。こわごわと触ってみると、ボディはしっかりした弾力があって、やや硬めサランラップのような手触りで、きちんと伸び縮みもする。

ともかく今まで見たことのない妙な素材のポルシェだった。当然のようにボディーが薄い。そして、自動車の割には柔らかすぎる。オルデンバーグの彫刻みたいに。けれど、それでもどうにかポルシェの形を保っていた。実際に乗ってみると、かなり小さい車種だったので、わたしの体のぶん、ポルシェは伸びてしまい形がいびつになってしまった。まるでボディースーツである。自分の形が外から丸見えで、なんだかとても恥ずかしかったし、顔もぴったりとポルシェのボディにくっついたせいで引きつり「昔の銀行強盗か宇宙人のように見えた」と妹に言われてしまった。

エンジンは銀色に輝き、わたしと一緒に外から透けて見えていたそうだ。エンジン音も立派にポルシェだったけれど、透明なピアノを見たときのような楽しさはなかった。わたしは自分が乗ったら、形が変わってしまう車は苦手なのだと初めて理解し、ポルシェのディーラーを後にした。


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