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【最高の教師】もし二周目の人生があるなら【星崎くん】

2023夏、いつの間にか夢中になっていたドラマがあった。

上階から落下する九条。慌てふためく中、その視界に入ってきたのは、自分の背中を押したであろう何者かの『生徒の手』であった。その 『犯人の手元』には“D組 卒業おめでとう”と記された深紅のコサージュが。『……私は生徒に殺された』。そう理解し正に地面に着きそうになった……その瞬間、——— ハッ!と目を開けると、なぜかそこは3年D組の教壇の前であった。目の前には30人の生徒。黒板には『令和5年4月6日』という1年前の始業式の日付。笑顔でクラスメイトと会話をする生徒たちを見て……九条の手は震える。なぜなら、今九条の目に映る人々は——— 1年後、自分を殺す『30人の容疑者』だからだ。

https://www.ntv.co.jp/saikyo/story/01.html

先生が生徒に殺されるのも衝撃だし、1年前の始業式にタイムスリップするというのもさらに衝撃!
タイトルとあらすじに気を引かれながらも、リアルタイムでじっくりとは見ていなくて、毎週のあらすじをざっと追っていた程度でした。
本格的に私が見始めたのは、鵜久森さんが二周目の人生にも関わらず死んでしまう事件が発生したあたり。
一周目はイジメが原因で自殺してしまうけど、二周目は誰かに殺されてしまうなんて…。

わたしが二周目の人生を生きるなら

ドラマで二周目の人生を生きていた人は、「九条先生」「鵜久森さん」「星崎くん」でしたね。
九条先生は目の前の容疑者30人の生徒から殺されないように、彼らと本気で向き合うことを決意。鵜久森さんは、イジメに向き合い、生きることを最後まで諦めず、命を全うしました。星崎くんは、クラスの仲間がどんどん変わっていく中、何も変わる実感がなく、何事に対しても無感動で、卒業式を迎えても絶望を感じていました。

わたしって、普通じゃないのかもしれない

星崎くんは、小学生のときから、自分の感覚が冷めていることに悩んでいました。
だれかの言葉が心に響くことも、だれかの涙や喜びに共感することもできない。世界に色がなくて、グレーの世界に生きている。
家庭環境に悩みがあるわけでも、幼少期にトラウマがあるわけでもない。
それでもこの世界に絶望し、救われない毎日。

先生なら変えてくれると思った

自分のクラスの生徒と本気で向き合ってきた九条先生。そんな九条先生ならボクを変えてくれると思った。でも、変われなかった。だから先生、一緒にボクと死んでくれない?なんでもするって言ってくれたよね?
卒業式の日、あの場所で星崎くんが言う。

もちろん、それはできないと断る九条先生。
でも、「いいんだよ。世界に色がなくても。生きていていいんだよ」
優しいまなざしで、ふわりと頭を撫でてくれる。

わたしの夢に出てくる先生へ

ああ、いいなあ。わたしもあんな風にしてもらいたかった。
わたしも、先生に変えてほしかった。
本気で向き合ってくれた中学校の熱血先生に、わたしも。
わたしも、ちゃんと星崎くんみたいに面と向かって話せばよかったな…。
(最近、ホントよく夢に出てくる。変わりたくてもがいてる小さな私がそこにいるんだね)

自分のできること、できないことを明確にする

わたしはずっと、普通になりたいと思って生きてきました。
毎日学校に通うこと。毎日コツコツ努力すること。やりたいことをやり続けること。夢を持つこと。夢に向かって頑張ること。

ともだちにいいことがあったら一緒に喜んだり、悲しいことがあったら一緒に泣いたり。
「共感する」ということもわたしはできなかった。星崎くんと一緒。

みんなが当たり前に出来ること。
当たり前に感じることが、わたしにはできなかった。

WISKを受けたい

もし二周目の人生を送れるなら、学生のときにWISKを受けたかったな。
いや、受けたのかもしれない。一通りの心理検査はしているはずなので、WISKではないにしろ、なにか知能検査はしているのかもしれない。
でも、今のようにきちんと検査結果を紙面に残してくれて、数値化し、本人の特性をはっきり分析してはくれなかった。

得意と苦手が分かっていたなら、もっと何か違った人生が送れたんじゃないかな?と思ってしまう。

もっと勉強したかった

我が家はお金がなかった。バイオリンなんてお嬢様がやる楽器をやっていたわりに、闘病しながらゆっくりと勉強するようなお金の余裕はなかった。
早く安定した職に就き、自分で(たった半年間の)奨学金を払い、年金も払わなければ…!そう思って焦っていた。
そう…、年金…、未払いの期間があるのです…。はあ…。

今ならそんなこと気にせず勉強続けたのになあ…。
臨床心理士の資格、欲しかったなあ。

自分の病気と向き合う

納得するまで、自分の病気、「こころ」と向き合えば良かった。
合ってないと思いながら飲んでいた薬、このままわたしはどうなってしまうのか不安になりながら通院する日々。
セカンドオピニオンとか、ほかの薬とか、いろんなものを試してみたらよかった。まさか、10年後にまた同じ症状になり、同じ事で悩むことになるなんて…。
10年前もね、あったよね。ご飯も食べずに寝込んで、ぜんぜん元気になれないの。

でも、20代半ばまで、処方できない薬もあると見かけたことがある。
と、いうことは「双極性障害」も20代後半にならないと正式に診断されなかったりするのかも…?

そしたらやっぱり、33歳の今、人生のスタート地点に立っているのは必然なのかな。

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