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子どものいる暮らしと”はたらく”という決断の重たさ

4月から新生活が始まった我が家。私はこれまでの子どもたちが幼稚園に行っている間だけ"はたらく"というスタンスから、より"はたらく"にシフトした暮らしに変えることを決めました。結果、小学校に進学した長女は学童へ。年少になった次女は、1年間長女と通った幼稚園から、保育園へ転園しました。

小学校入学で早まる帰宅時間。でもはたらく時間を減らしたくない

きっかけは長女の入学。入学すれば、幼稚園の時より帰ってくるのが早くなる。次女も幼稚園バスの関係で、新年度から帰宅が早くなることは目に見えていました。次女が幼稚園に入園してから、少しずつはたらく時間を増やしてきていた私に、再びはたらく時間を手放すことは考えられませんでした。

では、どれくらいはたらくのか。現状維持なのか、増やすのか。
調べてみると現状維持では、学童申込のラインには届かなさそう。幼稚園の方も預かり保育を使うなら、幼稚園バスは使えず、迎えに行く必要があるので、できれば学校の近くの保育園に転園させたい。仕事も楽しくなってきていたので、こうした制度や学校事情が「もっとはたらきたい」という私の背中を押しました。「よし。学童や保育園を利用できるぐらいにはたらく時間を増やそう」。

とはいえ、子どもたちがそうした変化に適応してくれるのかというと不安。私も一気に子どもとの時間を減らしたくはない。なので、一気にフルタイムに変えるというよりは、それまでの幼稚園に行っている時間+αぐらいの時間、企業で働いている人なら時短勤務ぐらいのはたらきに変えたいと思っていました。

保育園に落ちて、問われる覚悟

私が住んでいる街は、学童は規定を満たしていれば全入だったので、学童に入れない心配はなかったのですが、保育園は別。2月上旬、希望していた保育園も当時通っていた幼稚園の2号枠にも落選。つまり、このまま同じ幼稚園に通い続けることはできるけれど、4月以降も預かり保育は無償化対象にならないことが確定。ここで”はたらく覚悟”が問われることに。

そもそも、はたらく時間を増やすといっても、就職やまとまった仕事が決まっていたわけでもなかった私。はたらく時間を増やすとは、自分でより多くの仕事をつくっていくこととイコールでした。(新しい仕事をつくったり、今やっている仕事で請け負う量を増やしたりしようと考えていました。)

でも次女がこのまま幼稚園に通う(1号児として)としたら?預かり保育料を払いながら、はたらくのか。新2号という制度も教えてもらいましたが、新2号では補助される預かり保育料に限界があり、毎月足が出ることは必須。その枠を気にして、ブレーキを掛けながらはたらくのか。

「身銭を切ってでも、もっとはたらきたい」という気持ちと、「それなら今まで通り、子どもと過ごす時間を減らさずにはたらけばいいのではないか」という気持ちで揺れ動きました。保育園の追加募集の申し込みの期限が迫る中、私の「はたらきたい」の覚悟が問われている気持ちでした。

未来のために、3年は待てない

結果、私ははたらきたい気持ちに制限を掛けながらはたらくことはしたくないと思い、保育園の二次募集に申し込み、当初希望した園ではありませんでしたが、信頼できる保育園に次女の入園が決まりました。

さらっと書いたけれど、この決断は重かった…。2月に決めて4月に新生活が始まるまで、もう迷いはしないが、ずっとずっと不安だった。もちろん子どもたちにも学童や転園のことを話さなければならない。転園を伝えたときの次女の涙はきっと忘れられない。不安で不安でたまらなかったけど、決め手になったのは、5年先10年先に母のどんな背中を見せたいか、ということだった。それを考えると、次女が卒園するまであと3年、制限を掛けながらはたらくという選択肢はなかった。

もっとフットワーク軽くはたらきたい

今思えば、この2月の決断をもっと早くにしておくべきでした。そうすれば、もっと計画的に動けて、保育園も一次募集ですんなり決まったのではないかと思います。でも、毎日子どもたちに追われて、一緒に泣いたり笑ったりしながら、この子たちと過ごす時間を少しでも手放す決断をするのは、私には難しすぎました。一人一人の個性まで考え出すと、子どもたちを巻き込んで生活を変えるというのは、自分一人の生活を変える決断よりも、何倍もパワーがいることです。

育児離職をして再び働くことや、扶養を外れて働くことのハードルってこの辺の決断の重さにあるような気がします。あるいは、育休をとって働き続けていても、新しい仕事にチャレンジするとか、逆に働く時間を減らすことを決める場合にも当てはまるかもしれません。

子どもがいると、とにかく自分一人のことでは済まない。自分一人のことなら、ここまで「なぜはたらくのか」とか、はたらく覚悟みたいなものを自分に問いかけることも少ないのでは。

生活の変化で子どもを振り回すこと。それだけでも親にとっては重たいのに、学童や保育園など預かりの制度に関する調査や申し込みの複雑さ。そして、その制度が一度離れると再び戻れなかったり、申し込みのタイミング次第で利用できなかったりすること。そうしたことがより一層、重たくのしかかってくる。せめてもっとわかりやすくて、柔軟な制度だったら、ここまではたらくにシフトすることが重たい決断になったかなぁと思います。

環境が変わっても追いつかない気持ち

さて、新生活が始まって1ヶ月半。長女の方は、体力がもたないという問題はあるけれど、比較的順調に学校生活がスタートしている様子。次女はまだまだこれから。去年は幼稚園に行きたくない、ということがほとんどなかったけれど、保育園に行きたくないという日が続いています。でも、一見、順調そうな長女も含めて、二人とも、まだ私がはたらくということには納得いっていない様子。特に次女は「なんでこんなに長時間保育園にいなきゃいけないのかわからない。保育園は嫌じゃないけど、幼稚園の時のようにもっと早く帰りたい。」という気持ちが強いようです。環境が変わったからと言って、「はたらいているから一緒にいれる時間が減る」という事実が受け入れられるわけでもないのですね。ここはもう時間を掛けなければどうしようもないのかもしれない。

そんなこんなで、4月は子どもたちのフォローに精いっぱいで怒涛のように過ぎていき、最後は長女の胃腸炎でフィニッシュ。自分自身のことはこれからというところ。いや、本当に子どもが新生活を迎えたお母さんお父さんたちというのは、働いているとかいないとか関係なく、大変だと実感した4月でした。環境が変わった子どもたちももちろん大変だし、春は社会全体的にいろいろのんびり進めていくのでいいんじゃないかな。

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