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紙の良さとデジタルの良さ
紙にふれない日はない。
ノートや手帳にペンで文字を書いたり、画用紙に絵を描いたり、ティッシュで鼻をかんだり、紙袋にものを入れたり、本を読んだり……。
僕たちは思ったより「紙」のある生活をおくっている。
インターネットが普及してから、あらゆる情報が紙からデジタルに変わってきた。良くも悪くもスマホやタブレットが現れると紙媒体で印字していたものが、瞬時に電子媒体で書いたり読んだり編集したりできる。
働き方改革によるペーパーレス化はもちろん、雑誌の休刊や本は売れない時代だとか、紙の本は過去の産物という人もいる。
ここで、「紙」の良さと「デジタル」の良さを比較しながら考えてみたい。
「紙のノート」vs「note」
「紙のノート」の良さ
紙のノートはよくつかう。というか毎日書く。僕はコクヨのA5判ソフトリングノートを常にもち歩いている。見開きでも360度で折りたたんでも使える便利なやつ。仕事もプライベートもごちゃまぜにして同じノートに書いている。なぜならマインドマップのように思考が整理されるとき、どこでリンクするかわからないから。
メモしたり、打ち合わせに使用したり、思いつきのアイディアを書きなぐったり、へたくそな絵を描いたり、色を使い分けたり、「書く」ことによって世界に一つしかないオリジナルノートになる。
自分で書いたノートは意外とアナログなわりに検索性があると思う。手書きは記録と記憶が五感でおぼえているのもだ。
印刷会社・出版社ではたらく僕にとって「紙」は切ってもきれない関係にある。特に「校正」ではまだ紙が主流だ。というより紙のほうが校正しやすい。閲覧制で言えばひと目でページを見渡せることができる。しかも赤入れするときは紙のほうが書きやすい。
「note」の良さ
こちらのnoteも毎日つかう。(笑)noteはとにかく「即時性」にすぐれている。ここで書いている記事も一瞬で全世界に配信できるし、かんたんに修正も可能で投稿後でも編集できることはありがたい。推敲しすぎず「間違ったら、あとで書き直してもいいや」と気軽に投稿できるようになった。(笑)
紙のノートとはちがってメモする感覚ではない。どちらかというと言葉や思考を整理し文章にまとめる作業になる。
読まれるタイトルや見出しをわかりやすく考えたり、関連する画像や埋め込みサービスを入れたりとレイアウトを想像するのが楽しかったりする。たぶんnoteクリエーターさんはみんなそうじゃないかと思う。
なんか「ものづくり」している感じが好きだ。
「紙の本」vs「Kindle」
「紙の本」の良さ
僕は「読書」が好きだ。読書時間はけっこうある方だと思う。まずは紙本の良さを一言でいうと「体験」だと思う。
紙にふれる。文字をよむ。絵をみる。ページをめくる。インクのにおいをかぐ。など、五感を刺激する要素がたくさんあり記憶に定着しやすい。
Amazonで買うのもいいが、リアル書店で思いもよらない新しい本との出会いがあったりする。その奇跡的瞬間に立ち会えたとき「やった」と心のなかで叫ぶ。これも素敵な体験だ。
紙の種類も数えきれないほどある。ありすぎてここでは割愛するが「紙」は本のデザインを決めるときの重要な要素になる。紙の見本帳なるものがあるけど、質感を感じる体験は何度みても飽きない。(いずれnoteに書きたいと思う)
紙の本は物理的な存在があるので所有欲がでてしまうことが難点だけど、一言でいえば「かっこいい」。ここは主観になってしまうがもう一度いうと「超かっこいい」。
紙の本のおおくは「書籍用紙」という薄いクリームがかった紙が使われることが多い。これは目に優しく文字が読みやすいという理由だ。発色度がたかい真っ白い紙は目が疲れる。だけどカラー印刷の写真集やアートブックはきれいに印刷できるので白い紙がおおい。
好きな本の貸し借りができるのも紙の本のよいところ。自分が感動した本を誰かに教えたい衝動にかられたときに便利だ。ただし借りパクには注意しよう。(笑)
「Kindle」の良さ
電子書籍は持ち運びが楽だということ。しかもKindleなら何百冊も携帯できる。紙の本は持てても1〜2冊くらいなのに対しKindleなら「どれもっていこうかな」など悩む必要はない。
腰を据えてよむというよりはスキマ時間に読めるのが便利。いそがしいビジネスマンにとって読書時間を細切れにするのがあたり前の時代。僕は田舎に住んでいて電車通勤とかないけど大都市では普通らしい。
お財布に優しいのは電子書籍のほうだ。紙はコストがかかるぶん割高になる。安く買えるのは非常にうれしい。読み返すことが少ないビジネス書なんかはこっちで十分だと思う。
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いろいろ書いてきたけど、紙もデジタルも形は変われど目的は同じという結論だ。紙をつかうことは人間の創造する原点のように感じる。人類の起源で「火」を使用したように「紙」をもっとクリエイティブなものにしたい。デジタルはスピードと利便性とあたらしい可能性を秘めている。
「紙」も「デジタル」も可能性は無限大にある。
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