ドイツのシュタイナー学校か?スウェーデンの公立か?で、ドイツを選んだ理由

海外移住先を決める上で、ドイツのシュタイナー学校か?スウェーデンの公立の学校に入れるか?の2択で、最終的には迷いました。

私が海外移住をしたかった理由は、こどもの教育の為。つまり教育移住な為、世界のどこの学校がこどもに合っていそうか?どこの国ならこどもがやっていけそうか?という事を踏まえて移住先を決めたのは、勿論なのですが、それだけで決めた訳ではありません。学校も大事ですが、それよりも大事な事は当たり前ですが、そこで生活していけるかどうか?です。仕事があってお金を稼ぐ事が出来るかどうか?が重要になります。

ではなぜ、私たちがスウェーデンではなく、ドイツに移住を決めたのか?

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①ドイツの方がスウェーデンの経済よりも安定している、と判断したから

ドイツは世界におけるGDPが常に上位という事からも分かる通り、経済的に豊かで安定しています。長い目で見た際にもドイツの方がスウェーデンよりも過去の経済発展の実績からして、将来に於いても盤石なのではないか、と判断したからです。

海外で外国人として暮らす場合、私達は常に弱い立場であります。海外では常に私達は移民だからです。何か経済的にその国で問題が起こった場合、どこの国でも真っ先に切り捨てられるのは外国人ファミリー、つまり移民家庭です。自国民を守る事がどの国でも当然の事なので、これは仕方のない事であります。自分の国でないにも関わらず、福祉の恩恵を受けて住まわせてもらっている身なのですからいざと言う場合でも文句は言えません。

パートナーがその国の人でなく、完全に日本人ファミリーとして移住する場合、その国の経済情勢が安定しているか、移民に対する法律がどのようならものか、というのは移住する上で大切な判断基準だと考えていました。

とは言え、最後までスウェーデンに住むか?迷っただけあって、スウェーデンは私にとって魅力的な国である事に違いはありません。

スウェーデンは2005年当時、すでに福祉国家として世界中に名を馳せていましたし、こどもの学力ランキングでも既にトップを獲得していました。

スウェーデンの学校に惹かれた理由は、

・学校のテストは○✖️方式でなく、自分の考えをまとめるレポート方式なこと。

・小学生の早いうちから外国語教育をしていること。

・落ちこぼれが出ないよう、学校で放課後に補習サポートをしてくれること。

・担任の先生と副担任がいて、どちらも良く生徒を見ていて良くサポートしていること。

・移民家庭のこども達にも、その子の母国語の学習は大事だと考えられていて、母国語のコースを無償で受ける事ができること

・こども達が意欲的に学び、しかも学校に満足していること

・宿題がなく、放課後は遊びや趣味の時間にするよう学校側が働きかけていること

などなど、スウェーデンの公立学校の教育は日本とはまるで違うシステムで、しかも、こども達の学校への満足度も高い。しかも、公立だから授業料無償!世界トップレベルの素晴らしい教育が無償で受けられるなんて、私にとってこんな理想的な国はありませんでした。

ただ、スウェーデンは我が家には合いませんでした。初めての家族での海外移住、しかも完全自力で海外移住する日本人ファミリー。仕事を失ったとしても、直ぐに再就職出来るだけのスキルや語学力が無かったので、その国の移民に対するシステムや経済情勢にどうしても頼らざるを得ませんでした。

もしいつ仕事を失ったとしても自力で稼げる語学力やスキルがあったならば、スウェーデンに移住していたかもしれません。今でもスウェーデンは正直、心惹かれます。笑

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②ドイツの方が移民の数が多く、住んでいる日本人の数も多かったから

ドイツはスウェーデンよりも移民を多く受け入れている国であるという点も、移住先を決める上での判断材料でした。

移民をより多く受け入れている国というのは、それだけ外国人にビザを多く発行しているということ。つまり、移民を受け入れるだけの政治的、経済的な仕組みが整っており、ビザも取りやすいと言うことになります。

また、日本人が多く住んでいる国という事も移住先を決める際に加味しました。多くの日本人が住んでいるということは、それだけ多く日本人にビザを発行しているということ。つまりその国から日本人は信用されているという事でもあります。なので、移民の数が多い、日本人がより多く住んでいる、というのが移住先を決める上で大切なポイントでした。

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③自分たちの性格と合いそうなのは、スウェーデン人よりもドイツ人だと判断したから

海外移住をする上で私にとってもう一つ大事なことは、現地の方と自分たちの性格が合うかどうか?でした。

その国の方が外国人と話したり、一緒に仕事をしたり、付き合う事に慣れているかどうか?です。

国として移民を受け入れるシステムがあったとしても、実際生活する際には、現地の方との交流が必須です。一緒に仕事をしたり、生活する事になるのに、近所の方が外国人に慣れていなかったり、人見知りだとしたら私はやっていく自信がありませんでした。外国人と話す事に私自身が慣れていない、しかも分からない言葉でコミュニケーションを取らなければならない中、相手も私と同じタイプだったら、コミュニケーションがまともにはかれなくなってしまいます。

外国人ファミリー、しかも子連れだからこそ、近所の方、普段から接する方の協力なしでは海外暮らしは成り立ちません。親戚、身内、友人もいない国で、もし何かあった場合に、頼りになるのは周りの方です。来たばかりの頃は特に、その国のシステム、やり方、風習を理解していないので、現地の方から習う必要も出て来ます。そんな時、外国人に慣れていない方と交流するという事は、死活問題になる事は目に見えていたからです。

移住先をまだ決めかねている時、ネットでスウェーデンに住んでおられる方のブログを数人、拝読しました。そこで皆様が一様に書かれていたのは「スウェーデンの人は優しいけれど、とてもシャイ。なので、仲良くなるのにスウェーデン人同士でさえも時間がかかる。だから、外国人が仲良くなるにはもっと時間がかかる。」というものでした。スウェーデンの人は決して外国人が嫌いな訳ではないのだけれど、シャイだから自分から外国人に話しかけたりお茶に誘ったりは中々しない、と口を揃えて仰られていたのです。

一方、ドイツ人はどうか?と言うと、「ヨーロッパの中では日本人と1番似ている。」と言われていました。実際に住んでみると、「そうでもないじゃん。」と個人的には思いますが、旅行で学生時代にドイツを訪れた際、私も実際そう感じました。

こうした事から、スウェーデンの人よりもドイツの人の方が私たちの性格には合いそうだな、と思ったので最終的にはドイツに決めました。

もし私たち家族が、言葉が分からなくても誰にでもガンガン話しかけられるタイプの人間ならば、この点は気にならなかったと思います。

しかし残念ながら、私達は相手がどのようなタイプであれ積極的に話しかけられるというタイプの人間ではないので、自分たちの性格と現地の方の性格が合うかどうか?というのは移住先を決める上でとても大切な事でした。

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まとめ

以上、私が移住先をスウェーデンではなく、ドイツに決めた理由でした。学校だけで考えたら、ドイツのシュタイナー学校よりもスウェーデンの公立学校を選んでいたかもしれません。ドイツのシュタイナー学校はとても魅力的ですが、私立の学校なので学費がかかります。経済的な負担がかかるので、容易ではありません。けれど、移住先を決める上で、どなたにとっても大事な事は現実問題、ビザが取りやすい国かどうか?だと思います。

この場で詳細は明かせませんが、私の友人が以前、我が家と同じく日本人ファミリーで、海外赴任ではなく完全自力で海外移住をされました。けれど、移住先ではない他の国へ国外旅行して、帰って来たら空港で「入国出来ない。」と言われ、そのまま家族全員が即刻、強制送還され、着の身着のまま日本へ帰った、という事がありました。

この事があってからは益々、ビザが取りやすい国か?経済が安定している国かどうか?は、完全自力で海外移住されたい日本人ファミリーの方にとっては重要な事だなと思いました。

家族で誰もその国の国籍を持っていないというのは、立場が弱いです。だからこそ、家族と一緒に自力で海外移住される場合は、最悪な事も想定して移住先を考える必要があると思うのです。こういう心構えも危機管理の1つだと思います。

完全自力で海外移住する日本人ファミリーが、永住権を取るまでの道のりは簡単ではありませんが、出来ない事でもありません。皆様の海外移住が叶いますよう応援しています。

私の経験が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。ありがとうございます。

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