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寄付・寄贈は誰のため?

こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます⭐

 今回は、年末になると多くなる「寄付・寄贈」についてお話したいと思います。先に言ってしまいますが、今回は普段言えないことまで隠さず書きたい内容がありますので、もしかしたら不快に思う方もいるかも知れません…
 しかし、受け取る側の話というのもあまり聞く機会がないと思うので、それでも裏話にご興味があるという方にはぜひ読んでほしいなと思います。

寄付・寄贈は年末に多い

 なぜ、年末になると寄付・寄贈が多くなるか?の理由はいくつかあります。  
①「クリスマスプレゼントを贈りたいと思う方が多いから」
 毎年クリスマスが近づくと、「子どもたちに何かクリスマスプレゼントを贈りたい」というお申し出がたびたびあります。元々の文化があった海外でも(宗教的な奉仕の心とか、分け合いの精神とか?)、クリスマス前が一番寄付が多いということですからうなずけますね。ちなみにこういう寄付は、直接子どもたちが喜んでくれる物を選んでくださることが多いので、おもちゃ・お菓子・クリスマスケーキなどがほとんどです。

②「年末調整や確定申告の関係での税金対策」
 これまた多いのが、税金対策関係の寄付です。この場合は現金の振り込みを申し出てくださる方が多いです。これは施設だけでなくNPO等の寄付を募る側も、街頭や広告などで積極的にアピールしている様子をよく見かけますよね。(私自身もこのタイミングであわててふるさと納税を探してみたり、広告を見て寄付したりしたことあるのでよくわかります)

③「年末の大掃除で不要になったものを寄贈」
 最後によくあるのが、大掃除にともなった寄贈です。これは本・食器・洋服・おもちゃなど家にある色々な種類のものであるのですが、その多くは中古品です。(たまに未使用の新品もあり)

寄付・寄贈は嬉しい…?

 以上が年末に多い寄付・寄贈になります。寄付・寄贈は経済的にも大変ありがたいのですが、(あえてはっきり言わせていただきますと、)もらって嬉しいもの(場合)と困るもの(場合)があります。
 頂く側の立場で何いってんだ!選り好みするんじゃない、と思う方もいるでしょうが、現実はそうなのです。人からもらって嬉しいプレゼントやお土産と、(プレゼントしてくれる気持ちは有り難いが)正直心のなかでは微妙なものがあるように、寄付・寄贈もマッチングが上手く行かない場合が多々あります。(何でも嬉しいという天使な心の方もいらっしゃるとは思いますが…)
 ご連絡を頂いた時点で、もの(場合)によってはお断りのお返事をさせて頂く場合もあるのですが、実は不要だけど(色々な理由で)断りづらいので受けとっている、という場合もあります。また、連絡なしに郵送されてくるので断ることもできずに受け取っている場合もあります。
 以前、タイガーマスク運動でランドセルが全国の施設などに贈られたときに、「ランドセルはいらない」と言ったことが騒ぎになったことがあるのをご存知でしょうか。それを言った職員さんは、寄贈はいらないと言ったわけではなく、「ランドセル(くらい)(子どもたちに自分の好きなものを選ばせてあげたいから、寄贈で同じものは)いらない」という意味で言ったそうです。(言葉のあやですね)でもこれと同じようなことで、「寄付する側が渡したいもの」と「受け取る側が欲しい物」がすれ違うことはよくある話なのです。
 誤解しないで頂きたいのが、寄付・寄贈をしてくださるその気持や心は本当に嬉しいのです。だからこそ、頂いたものを無駄にしたくはないのです。
 なぜこうした問題が起きるのでしょうか。その理由を考えてみました。

マッチング

マッチングミスの理由
①もらう側が「何がほしいのか」わからない
 これは寄付・寄贈を受ける側の問題ですが、寄付・寄贈を募っていても、具体的に何がほしいのかを明示していないことがよくあります。(HPなどに細かく記載されている場合もあります) 「頂く側なのにこちらからこれがほしいなんて言えない」という思いからだったりするのですが、結局ミスマッチになるならもったいないですよね…。個人的には、必要としているものをリスト化して明示しておいたほうがお互いやりやすいのではないかなと思っています。(皆さんはどうおもいますか?)

②もったいない精神
 これは双方に言える問題で、「捨てるのはもったいない」から寄付しようという思いと、「せっかくだし、(使うかわからないけど)もったいないからとりあえずもらっておこう」という思いによるものです。これは上記の③にあるような、大掃除や衣替え・引っ越しなどに伴うパターンが多いです。(事前連絡等なしの送りつけもこのパターンが多かったりします)
 双方の需要と供給がマッチしていれば問題ないのですが、この場合は大抵中古品が多いので、実際に使えるものは限られてしまうことが多いです。(事情により、新品以外は受け取らない場合もあります)また、選別の結果不要なものは処分にも手間やお金がかかってしまったり、処分や譲渡もできないので場所を占領してしまうという場合もあり、結局のところ「もったいないもの」になってしまう場合もあります。
 この場合の解決としては、まず、寄贈する側は「中古品」の受け取りはしているか、需要はあるのかを確認すること、また、送る物品は「自分が人からもらってうれしい程度のものか」状態の良し悪しを確認・選別してもらえると良いと思います。そして、受け取る側も基準をきちんと明示しておくとわかりやすいです。

③贈る側の目的・意思が明確すぎる
 これは最初の項目で言うと①などに該当するのですが、贈る側が「こういうものをあげたい」「こうしてあげたい」「一緒に〇〇したい」などの意思や、思い描くイメージが強く固まっているため、ストライクゾーンが狭くなってしまうパターンです。この場合は、需要と供給がマッチすれば、双方にとても大きな喜びが生まれるのですが、条件の柔軟性には欠けるため、マッチングしづらいという問題があります。
 この場合は、寄付先を変えたくなければ、条件を可能な範囲で変更してもらうか(例えば、贈る品物や時期を変える、「一緒にやりたい」や「受け取るところの撮影をしたい」など)、条件の変更が難しければ数多く当たってみる(問い合わせてみる)と良いと思います。
 *ちなみに施設では個人情報保護の観点から、撮影などの希望が入ると受け入れがやや難しくなってしまうことが多いです。

④タイミングや量のミスマッチ
 これは主に食べ物(フルーツ・野菜・期限間近のお菓子や食品)が多いのですが、寄贈してくださるには大変有り難いのですが、量が多すぎたり、欲しているタイミングが合わなかったりしたために消費しきれないまま期限が切れてしまったりする問題です。青果などは元々消費期限も短いですし、寄贈で頂くお菓子などは賞味期限の近いものが多いので、適量を超えると短期間では消費しきれません。賞味期限の切れたものは当然、子どもたちには提供できませんので、致し方なく破棄してしまうこともあります…。(お菓子に関しては食育の観点からも多量の受け取りは遠慮しているような場合もあります)
 これを防ぐには、適量で、保管のきくものを優先して頂くと良いと思います。寄贈する前に入所人数や欲しい量など問い合わせたり、到着時期の目安を連絡してもらえると(当日や前日ではなく1・2週間前だとなお有り難い)助かると思います。また、生物よりはお米などの消費が多く期限が長いものだとより良いと思います。

⑤Noといえない文化
 これは受け取る側の問題が主ですが、「断るのが申し訳ない」「断りづらい」などの心情から、とりあえずで受け取っているが、結局活かせないという場合があります。これは他の項目とも重なりますが、事前に寄付についての希望や条件などを明示しておけば良いと思います。


 さて、今回は寄付にまつわる真実を勝手な目線で書かせて頂きました。
内容には賛否両論あると思いますが、私はせっかくの親切や思いを無駄にしないためにもお互い「Win-Win」な関わりになるよう、改善できるところはしていったほうが良いと思っています。寄付・寄贈を考えている(または受け取る側の)皆様の参考になれば幸いです。(次回もう一度、寄付・寄贈について書くかもしれません)
 もし思うところや質問などがあれば、コメントなどで教えてもらえると有り難いです。

では、今回も最後まで読んでくださりありがとうございました⭐


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