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武藤千春、畑はじめました。




突然ですが、わたくし武藤千春、最近長野県のとある村で畑をはじめました。

東京で生まれ育ち、畑とは全く無縁な25年間を過ごしてきた正真正銘初心者なので、なにもわからずゼロからのスタートです。ホームセンターで道具などを揃えるのも一苦労だし、「肥料って?」「堆肥って?」「雑草抜いたらすぐ苗植えられるんじゃないの?」というレベル。そんな私がなぜ畑をやることになったのか?それはちょうど1年前に遡ります。

コロナ禍でたっぷりと生まれた時間を使って、10代の頃にやりたいなぁと思っていた「自分のルーツを辿る旅」をふと思い出し、去年の春頃、家系図作りをはじめました。

このnoteを書いていた時はまだ祖父の家系のみ調査をしていましたが、その後祖母の家系のファミリーヒストリーを探ってみると、私の祖母のご先祖さまたちは長野県佐久市のとある村で何百年にも渡りその土地で暮らし、命を繋いできたことを知ったのです。

さらには祖母から話しを聞いてみると、祖母はずっと東京に暮らしていたものの、「自然と調和した暮らしを知り、たくさん学んでほしい」という両親の想いから、毎年夏休みは必ずその村に連れられ、自給自足の農ライフを体験していたといいます。

その村は私が拠点を置く長野県小諸市から車で15分ほど。「自分のルーツがある場所、家族たちが愛した場所はどんなところなんだろう?」と知れば知るほど興味が湧き、「まずは行ってみよう!」と、とりあえず村へ行ってみました。

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村には信号もなく、コンビニもなく、あるのは山や森、川、田んぼ、畑だけ。並んでいる家々もほとんどが築100年近い昔ながらの趣ある建物ばかり。大河ドラマに出てくるような、まさに日本の原風景そのものです。

都会で生まれ育った私にとって、村の風景はどこを切り取っても心が動かされ、なにもかもが新鮮。一瞬でその魅力に引き込まれ、私もこの場所を大切に守っていきたい、という気持ちに。ですが、村に通い、そこに住む親戚たちとコミュニケーションをとっていくと、その村にはたくさんの問題や課題があることを知ります。

過疎化が進み、建物のほとんどが空き家になっていたり、子どもの数が減り小学校は廃校に。村で子どもや若者の姿を見ることはほとんどありません。
さらには耕作放棄地(以前は耕作していたが、過去1年以上作物を栽培されていない土地)も増え、村の農家はたった2軒に・・・。ちなみに2軒の農家さんのうち、1軒は私の親戚が農業を営んでいますが、83歳になるおじいちゃんがひとりで毎日畑仕事をしているのです。

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こうした課題を抱えている場所はもちろんこの村だけではなく全国にたくさんあるわけで、日本の農村の現状を知り、「私にも何か出来ることはないだろうか?」という想いが芽生えはじめます。とはいえ農業のことはさっぱりわからないし、いきなり村おこしの活動をひとりでやるのはハードルが高い・・・

そこでまずは、「畑とはどういうものなのか?」「実際にやってみたらどんな困りごとがあるのか?」を知るために、親戚の家の前にある小さな畑を使って村の自然に触れてみよう!ということに。

長々となってしまいましたが、そんなこんなで畑をやることになり、3月から約2ヶ月ほど荒れ果てた畑の雑草と戦い、今月ようやくタネと苗を植えることができたのです。

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わからないことは親戚の農家のおじいちゃんに聞いたり、YouTubeで調べたりしながら、手探りでやっています。常に村の天気をチェックし、畑の様子を気にかける毎日。畑には行くのは週3日ほど。

初めて尽くしでなかなか思うようにはいかないけど、失敗も含め、畑から教わることは本当に多いのです。いざやってみると、農の世界はほんとーーーに奥が深くて、まだまだ未熟ながら、気がつけば農の世界にどっぷりとハマっています。

長野に拠点を増やしてから野菜は基本直売所で買うようになって、そこから野菜の魅力に気付き、去年からはお肉を食べないペスカトリアンという食のスタイルを実践しているので、"農"を日常に取り入れるのは今の自分のライフスタイルにもとても合っている気がします。

自然の厳しさや野菜が食べられる有り難みって都会にいるとついつい忘れがちですが、人はみんな本来それを感じる必要があるんじゃないかなぁ、なんて感じていたり。


私の場合、仕事の時間が特に決められているわけでもなく、有難いことに自由にやりたいことをやってきてしまったので、思い返してみると、オンオフの切り替えってほとんどなかったような気がします。
自然豊かな畑の中で無心になって土をいじる時間は完全に心がオフモード。良い意味で日常とは切り離されている感じがして、気持ちが切り替わるんです。とはいいつつ、農に触れながら、「これがいつか何かのビジネスに繋がるんじゃないか?」とか、結局頭の中で仕事にリンクさせてしまう瞬間もありますが・・・

まだまだ畑ビギナーですが、農を取り入れた暮らしを引き続き色んな角度から探究して、さらにその先へ・・・という活動ができたらいいなぁなんて、最近はそんな妄想する日々。

今後も農ライフのあれやこれやを日記のような感じでnoteやYouTubeにアップしていこうかなと思います。

早く自分の育てた野菜をむしゃむしゃ食べたい・・・。


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武藤千春

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