見出し画像

三島由紀夫『夏子の冒険』読了

三島由紀夫の『夏子の冒険』を読了してまず思ったことが、「夏子に飽きられないように、常に心に情熱を、野心を持ち続けていなければならない」ということである。もちろん、夏子はこの世に存在しないけれど、それでも、どこかで夏子の鋭い視線に観察されている気持ちでい続けたいと思った。

三島由紀夫の『夏子の冒険』を読もうと思ったのは、友達がインスタグラムのストーリーにあげていたからである。そんな理由?と思われる方もいるかもしれない。

友達は、ストーリーに「自分の子どもに夏子とつけたくなった」と一言添えていた。その一言を読んで、好奇心がくすぐられた。次の日ぐらいには本屋に行って、購入した。

読了して、「そういう終わりできたか!」と面白く思うとともに、自分自身を振り返らずにはいられなかった。今の自分は高い目標や情熱といったものをもてていないではないか、夏子から見れば、今の私は夏子がこれまで失望してきた男たちと同じではないか。

夏子に尻をたたかれた気分である。

千野帽子さんによる解説も読んで、この後刊行された三島由紀夫の『お嬢さん』という小説も気になったので、読んでみたいと思う。

今は三島由紀夫の『命売ります』を読んでいるので、また読み終えたら、何が心に残ったのか、何が面白かったのかを、自分の言葉で表現できるように努力していきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?