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春の喜びを食す

旬の山菜で、美味しい天ぷらを楽しみました。

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故郷から届いた、春の香り。

採りたてでみずみずしく、葉がふわふわ。鼻を近づけると、春の匂いがするよ。

スーパーでも美味しそうなのが売ってるけどね。

よもぎはあの土手かな。
蕗の薹は裏山の、日当たりがいいあそこ。
たらの芽を探し歩く、枯れ枝を踏む音。
こごみを摘んだ時の土の匂い。

そんな記憶たちと一緒に味わえる。

関東では梅が実を付け始めたけれど、故郷ではやっと桜が咲いたそう。

東北の冬は長い。
季節がやっと変わった、その喜びを味わうの。

震災の後、山菜は放射能の影響を強くて受けていると言われて、心配性の母は私に食べさせようとはしなかった。その母が、やっと送ってくれた。
彼女の中で、1つ何かを乗り越えたのでしょう。

さあ!この喜びを食しましょう。

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まずは定番の天ぷら。
そら豆も揚げちゃえ。ホクホクで美味しいよ。

それでは、天ぷらの私的コツ。


・打ち粉はたっぷり、水溶き衣は薄く

あらかじめ、具材に多めの粉をはたきつけ、水分を閉じ込めるイメージ。その分、水に溶いた衣はゆるめにし、薄くまとわせてバランスをとる。

・揚げる順番は水分の出にくい物から

(仕上がりの状態をイメージをすること)

よもぎ→ふきのとう→そら豆→たらの芽
の順番で揚げました。
油に落とすと広がる葉ものは、表面積が大きくなるので水分が飛びやすく、カリカリ感が残る。かき揚げとかもそうですね。
仕上がりのイメージがしっかり出来ていると、この順番の組み立てが出来るようになりますよ。
完成形のイメージを持って作るか、そうではないかで、出来上がるもの違ってくる。
想像して料理するって大切なこと。
あとは、熱々を食べたい物を好みで笑

・たらの芽の根元に切れ目は入れない 

よく根元には十字に切れ目を、と言われるし
現場でもそう習いました。
けど、たらの芽は火が通りやすい食材。よほどの大きさでない限り失敗は無いかと。
あと食感が単調になるので、私はあまりやらないかな。
むしろ葉の方に切れ目を入れると、油の中で広がりやすい場合もあり、カリカリの食感を楽しめます。


卵と冷水で、イチから作る衣も美味しいけれど、時間が経ってもさくさくが残るのは、市販の天ぷら粉。そこは頼っちゃう。

揚げたてを、まずは美味しいお塩でぜひ。

そして天つゆ。
料理屋の天つゆは色を薄めに仕上げ、素材の持ち味を引き立てます。
けど、家庭だと白いご飯と食べる。
だから濃口醤油をきかせたおつゆの方が、おかずとしてのバランスがとれる味になると思います。
好みですけどね。

我が家では出汁醤油を作り、ペットボトルに入れて冷蔵庫に入れています。水を少し足して温めれば、天つゆもあっという間。

◯出汁醤油の作り方

酒 100cc  
みりん 100cc  
濃口醤油 200cc
水  100cc
昆布  10センチ
鰹節  20g

①鰹節以外の材料を鍋に入れ、火にかける。
②沸騰したら火を止め、鰹節を加える。
③そのまま冷まし(出来れば冷蔵庫で一晩おく)、キッチンペーパーでこして容器に入れ、冷蔵庫で保存。

保存性がありつつ、おかずにそのままかけても使える濃さです。
夏ならみりんを少し減らし、甘さを控えめにしてもいいかも知れません。季節により欲する味は違いますから。

豆腐にもよし。
湯がいた野菜にかければ、美味しいおひたしがすぐに食べられる。

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写真はあさつきですね。
これは湯がきたてにかけ、温かいうちに食べてみて欲しい!
出汁と醤油の香りがたって、ご飯に合うおひたしを楽しめるから。

ただしこの出汁醤油、鱈ちりにはあまり合わなかった…。
鰹節がきいているから、魚の臭みを上乗せしてる感じになってしまうのです。
鱈ちりには、さっぱりとポン酢だね、と。

天ぷらから脱線しましたが
せっかく山菜の美味しい季節です。
山菜ネタ、もう少し続きます。


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