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ホントはママが寂しいクリスマス。

息子が何やら集中して書き物をしている。

「ママ、見て見て!」

そう言われて、その紙を手にすると。


サンタクロースへ。プレゼントありがとうございます。
「あったら」来年もきてください。
おかしよういしています。
くばることおつかれさまです(^-^)
佐藤幹太
コメントかけたらかいてください。おねがいします。


メモと一緒に用意してあるぱりんこ。(返事用のボールペンも)


用意をしてある場所は、階段。


……え!?うそでしょ!?

これって、あの時の再現!?



9歳の息子。

きっと半分はサンタを信じている。

でも、もう半分は疑っているのかもしれない。

そんな想像をしていたけれど。

この手紙といい、

最近のあの子の言葉、

「クリスマスの靴下がない!サンタさんがプレゼントを入れる袋がない!

ママ、早く買いに連れてって!!」

といい。

……どうやら、バリバリ信じているぞ、こりゃ……。


夫に、

「どうする!?サンタからのコメント!

これ、また陽ちゃんの字で書く!?

それともわたしが友達に頼もうか!?」

そんな相談をしたり

「ごめん!
ヤフオクの包装紙だとマズイ!
100均で可愛いもの買ってきて!」

と疲労感たっぷりの仕事帰りの夫にLINEをしたり。



息子がまだサンタクロースの存在を信じていることが嬉しい。

正直に言うと、あの子が『子どもだという証拠』が垣間見えて嬉しい

まだ私たち親のそばにいてくれるような気がして。

だから、なんとかバレないように小細工をしてしまう。


息子からのリクエスト、サンタクロースからのメッセージは

「俺がバレないように書く!」

と夫が言う。

バレてしまったらどうするの!

そう思うのは、

『まだ、あの子を大人にしないで。

わたしの、かわいい子供でいて欲しい』

という願いなのかもしれない。


サンタクロースはいない。

それを知ることは、あの子にとっては大人への一歩なのかもしれないのに。

でも、あの子がどんどん大人になることが、少し怖くて、そして寂しい。


親になって9年。

いよいよ本格的に難しいクリスマス。

さて、明日の朝、どうなるのか。

大人への準備が必要なのは、きっとママであるわたしなんだね。


サポートありがとうございます。東京でライティング講座に参加したいです。きっと才能あふれた都会のオシャレさんがたくさんいて気後れしてしまいそうですが、おばさん頑張ります。