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【ルーン語り】何をベースに置くのかということ。

ルーン占いをはじめとして、タロット占いやジオマンシー(土占い)、八卦などは卜占(ぼくせん)というカテゴリーの占いに分類されている。

この記事でも書いたけれども、

「すべての事象は必然である」

この考え方を信頼することができないと、ルーン占いの土台そのものが崩れてしまう。

(卜占の答えは、物事の吉凶や近い未来のこと、人の心の状態や移り変わりを示してくれると考えられている。)

信頼、という意味では、占い師側は自分が使っているツールとその占い結果にもちろん信頼を置いていると思うが、占いを受ける側の方はどうなのだろう。

占われる側の方が自分で考えることをせず、全てを占い頼りにするのもいかがなものかと思う(それは卜占に限らず)。それは信頼とは言わない。

中には、自分が求める答えが出るまで占い師の間を渡り歩く、いわゆる「占いジプシー」のような人もいると聞く。

以前は、そんな話を聞くと「えええ!欲しい答えが決まっているのになぜ占いに?」と理解に苦しんだものだったが、人間は非常に弱い生き物。何かにすがりたいから占い師のところに来てくれるのだろうし、頼りにしてもらえるのは占い師としてはありがたいことだと思う。

けれども、占いが人の助けになれる時って、「自分ではどうにもならない迷い道にハマってしまった時」や、「いま一歩踏み出す勇気が出ない時」に、「いま、どんな行動を取ればいいのか(進むにしても待つにしても)」「どんな心持ちで過ごせばいいのか」までを示し、その後の選択のヒントとなることを示していくところでは無いかとわたしは思う。

占いに入る前の質問の時点で混乱していたり、あやふやになっている方も多いので、そんな時には対話しながら一緒に、じっくりと質問を整理していく必要がある。

もちろん、混乱している時こそ誰かの手を借りたいと願うタイミングだと思うので、どうぞ必要な時には、混乱したままいらしてくださいと言いたい。この、質問整理の時間もルーン占いをする上ではかなり大切な時間だとわたしは思っているから。

吉凶だけを示して終わりではなく、対話を通して心を少しずつほどいていく時間を少しでもサポートできたら、と考えている。そのためには、諦めず最後まで向き合う。

「うーん、何から話したらいいのか…」と元気のなかったお客さまが、セッションの終わる頃にスッキリした笑顔を見せてくださった瞬間はこちらも何より嬉しいし、もし、もやっとした気分が残ったままだとしても、(その場でスッキリと解決しなかったとしても)ルーンの言葉がトロイの木馬のようにその方の心の中に残っていたなら、いつかタイミングが来た時にボン!と弾けることもあるかもしれない(コンピューターウイルスのように悪さはしないで欲しいが)。そのボン!までの熟成時間もまた必要であったりする。

それもまた、「すべての事象は必然」なのである。




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