旅の途中の作――李白の詩の詩

旅の途中の作

蘭陵らんりょうで造られる美しい酒、鬱金香うっこんこう。
玉ぎょくの椀わんに、なみなみとつがれてもてなされた、
この琥珀こはくのような光。
ひたすら、この宴うたげの主人に、
旅人（私、李白）を酔わせさせる事ができれば、
（私はすっかり楽しくなって）
もう関係のない事だ、
（どこが故郷こきょうで）
どこが他郷たきょうであるかなど。