友を送る――李白の詩の詩

友を送る

青い山並やまなみは、北に外郭がいかく(外側の城郭じょうかく)のごとく横たわり、
白く光る水は、東に内郭ないかく(内側の城郭じょうかく)のごとくめぐっている。
この地で、ひとたび別れてしまえば、
君は一本の、風に飛ばされた蓬草ほうそうのように、
万里ばんりの道をゆくだろう。
浮き雲は、旅人(君)に似て、
沈む夕日は、見送る友(私、李白)の心を表してくれている。
手をふって、君はここから去ってゆく。
さびしい風に吹かれて、別れの馬は、いなないた。


友人を送る

青山せいざん 北郭ほっかくに横たわり
白水はくすい 東城とうじょうめぐ
の地 ひとたび別れをせば
孤蓬こほう 万里ばんり
浮雲ふうん 遊子ゆうし
落日らくじつ 故人こじんじょう
手をってここより去る
蕭蕭しょうしょうとして班馬はんば鳴く


送友人

靑 山 横 北 郭
白 水 遶 東 城
此 地 一 爲 別
孤 蓬 萬 里 征
浮 雲 遊 子 意
落 日 故 人 情
揮 手 自 玆 去
蕭 蕭 班 馬 鳴

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