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【詩】Thinking in the Rain

ポツリと一粒の雨が頬を伝う
予報より早く降り出した空に
僕は毒づいた
「まだ降ってくんなよ、畜生め」

数名の児童が僕の傍らを通り過ぎる
「あめふれー、もっとふれー」
歌うようにはしゃぎながら
子供達は歩いていく

すれ違い遠ざかっていく子供達の声は
僕の遠い記憶のリフレインだった

子供達の無邪気な雨乞いが
空に届いたとしたら
その純粋な雨は
僕の心を洗ってくれるだろうか

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