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bush valley lub → 山川藪文庫

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富山県西部の山間部でのリノベ改修までの記録 →住み始めてからのあれこれ
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#民藝

18|モダニズムとか民藝とか、富山の家は揃っている

18|モダニズムとか民藝とか、富山の家は揃っている

住宅街を車で走っていたら、前川國男の自邸のような家があった。とても格好良かった。中から知り合いが出てきて、庭の端につくられた鶏小屋のニワトリに餌をあげはじめた。前川國男の家みたいで格好いいですね、と話しかけると、パクりました、と笑っていた。こんな住宅街でもニワトリって飼えるんだなあと思った。

「民藝ってモダニズムじゃないの。機能的なものは美しい」

その後、昼ご飯を食べながら夫が言う。コルビジェ

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14|漆器は神様、お味噌汁は仏様

14|漆器は神様、お味噌汁は仏様

先日、漆掻きをしている漆芸家の話をきいた。

漆というのは、ウルシノキが傷口を保護するために発出する、かさぶたになる液体だという。人は人為的に木を傷つけて、その傷口から漆を掻きとる。全部とりきってしまうと枯れるので、枯れないように、かつ6月から11月のシーズン中、ずうっと漆が出続けるように、それぞれの木の個性に合わせた掻きかたをするのが、漆掻きの技なのだという。

漆掻きを終えた冬、ウルシノキは倒

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